令和2年度税制改正大綱(不動産関係) 【不動産・税金相談室】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

Q 令和2年度の税制改正大綱が公表されたそうですが、不動産関係ではどのような改正が予定されているのでしょうか。

A 今月12日に、与党より令和2年度税制改正大綱が公表されました。
今回の改正では、低未利用地や所有者不明の土地について、利活用を促すための措置が予定されています。

また、従来からの特例の期限延長なども盛り込まれていますので、みなさまにもぜひ一度、ご確認をいただきたいと思います。

なお、税制改正大綱は法律として確定したものではありませんので、ご了承ください。

(1)低額の低未利用地を譲渡した場合の特別控除

市区町村長の確認を受けた、都市計画区域内にある低未利用土地等で、長期譲渡所得(その年の1月1日において所有期間5年超)に該当するものについては、その長期譲渡所得の金額から「 100万円を控除」することができることとなります。

ただし、配偶者など特別の関係がある者への譲渡や、譲渡対価が 500万円を超えるものなど、一定の譲渡については除かれます。

(2)所有者不明土地等にかかる固定資産税

所有者が不明の土地等にかかる固定資産税の課税問題に対応するため、登記簿上の所有者が死亡している場合、「現所有者」に固定資産税の賦課徴収に必要な事項を、申告させることができることとされます。

また、調査によっても所有者が明らかとならない場合には、その「使用者」に対して、固定資産税を課することができることとなります。

(3)住宅ローン控除の適用制限

新居に居住した年から3年目に該当する年までの間に、従前の住宅などを譲渡した場合、3,000万円特別控除などの居住用の特例の適用を受けるときは、新居にかかる「住宅ローン控除を受けることができない」こととなります。

(4)配偶者居住権等の取扱い

配偶者居住権または配偶者敷地利用権について、その消滅の対価にかかる譲渡所得、あるいは消滅する前に譲渡した場合の譲渡所得における「取得費の計算方法」が明確化されます。

また、収用等により代替資産を取得した場合の特例(収用特例)が適用できるなど、配偶者居住権の課税上の取扱いについて、所要の措置が講じられます。

(5)不動産にかかる特例の期限延長

居住用財産の買換え特例、居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の特例、特定居住用財産の譲渡損失の特例について、適用期限が令和3年12月まで「2年間延長」されます。

また、既成市街地内から外への買換えなど、特定資産の買換え特例については、一定の見直しを行った上で「3年間延長」されます。

(6)居住用賃貸建物にかかる消費税の仕入税額控除

居住用賃貸建物の取得等にかかる消費税については、消費税の計算上、「仕入税額控除制度の適用を認めない」こととされます。

ただし、これらのうち住宅の貸付の用に供しないことが明らかな部分については、引き続き仕入税額控除制度の対象となります。

上記のほかにも、海外中古不動産にかかる不動産所得の改正、新築住宅等にかかる固定資産税の減額措置の延長、登録免許税・不動産取得税・印紙税の軽減等の延長などもありますので、ご参考ください。

《担当:樋口》

東京メトロポリタン相続クラブ 入会金、年会費無料