成年被後見人所有の居住用不動産を売却した場合【不動産・税金相談室】

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Q この度、成年被後見人所有の居住用不動産を売却することになり、家庭裁判所に、売却許可の申立てを行いました。
これらの申立てに係る手続き費用等は、譲渡所得を計算する上で、譲渡費用となりますでしょうか?

A 不動産を売却した場合、所得税の譲渡所得の課税関係が生じます。

譲渡所得の計算は、下記のとおりです。

●譲渡所得 = 売却価額 -(取得価額+譲渡費用)

なお、不動産の取得価額は、建物部分については購入時から売却時までの減価償却費相当額を控除した後の金額となります。

今回、家庭裁判所への売却許可申立費用が、譲渡費用に該当するかというご質問です。

譲渡費用となるためには、譲渡のために直接かかった費用でなければなりません。

その具体例としては、不動産売却時の仲介手数料、登記等に要する費用、売買契約書に添付する印紙などが挙げられます。

その他、土地を譲渡するために、その土地の上にある建物等を取り壊した場合の取壊し費用などがあります。

家庭裁判所への売却許可申立費用が、譲渡のために直接かかった費用といえれば、譲渡費用になるということです。

民法には、成年被後見人の居住用不動産の処分について、家庭裁判所の許可を得なければならない、と規定されています。

成年被後見人の所有する居住用不動産を売却する場合には、事前に家庭裁判所に対して売却許可の申立てを行い、その許可を得る必要があるのです。

仮に、家庭裁判所の許可なしに、成年被後見人所有の居住用不動産を売却した場合、その売却は無効となってしまいます。

これらのことを考慮すると、この売却許可の申立ては、不動産を売却するために必要不可欠なものと考えられます。

従いまして、この売却許可申立費用は、譲渡のために直接かかった費用といえますので、譲渡費用に該当することとなります。

なお、居住用不動産の売却となりますので、譲渡益が出る場合は、要件を満たせば、居住用財産の3千万円特別控除等が使えます。

《担当:利根川》

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