個人事業にも事業承継税制ができる 【不動産・税金相談室】

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年金受給に関する相続発生時の取り扱い【実践!相続税対策】第358号

Q 先日のメルマガで、個人にも事業承継税制ができたとのことですが、内容をもう少し詳しく教えてください。

A 昨年12月14日に発表された、与党の平成31年度税制改正大綱に「個人事業者の事業用資産にかかる納税猶予制度」というものがあります。

これが、いわゆる個人事業の事業承継税制です。

昨年度は、法人における事業承継税制の特例制度が創設され、一定要件を満たせば、ほぼ同族株式の事業承継にかかる税金はかからなくなりました。

個人事業の場合には、同族株式などはありませんから、事業に使っている資産の承継にかかる税金を、猶予あるいは免除をしようというものです。

具体的には、後継者が2019年1月1日から2028年12月31日までに相続・贈与により、特定事業用資産を取得し事業を継続していく場合には担保の提供を条件に、納付すべき相続税または贈与税のうち、取得した特定事業用資産に対応する税額の納税を、猶予する制度です。

対象となる特定事業用資産は、次のとおりです。

○ 事業用の土地:面積 400m2までの部分
○ 事業用の建物:床面積 800m2までの部分
○ 減価償却資産:固定資産税の対象となっているものなど
○ 車両運搬具 :営業用として自動車税等の対象となっているもの

この事業承継税制の適用を受けるためには、2019年4月1日から2024年3月31日までの間に「承継計画」を都道府県に提出しなければなりません。

この「承継計画」とは、認定経営革新等支援機関の指導および助言を受けて作成されたもので、特定事業用資産の承継前後の経営見通し等が記載された計画です。

この計画に記載された後継者が、上記の特定事業用資産を相続または贈与により承継した場合に、この事業承継税制を適用することができます。

なお、この事業承継税制は、小規模宅地の特例との選択適用になります。
小規模宅地の特例には、居住用の宅地の特例の他に、事業用の宅地についても特例があります。

事業用の宅地の場合には、400m2まで80%の評価減をすることが可能です。
この80%の評価減がよいか、上記の納税猶予が良いかは、よく検討してみる必要があります。

贈与の場合には、小規模宅地の特例は使えませんので、生前に事業承継する場合には、事業承継税制の適用を検討することになるでしょう。

《担当:北岡》

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