確定申告編6 居住用の3,000万円控除と軽減税率【不動産・税金相談室】

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基礎控除額以下でも納税がある場合【実践!相続税対策】第343号

Q 平成20年1月1日時点で所有期間が20年の自宅を8月に売却し、売却後は父所有の家に同居しています。
前回のメルマガに記載されていました、譲渡所得の計算方法にあてはめた結果、譲渡益になりました。私の場合には、どのような優遇規定が受けられるのでしょうか。

A 前回のメルマガで紹介させていただきました、「3,000万円控除」と「居住用財産に係る軽減税率」が適用可能かと思われます。

まず、前回の復習になりますが、譲渡所得の計算方法は、
となります。
Aの譲渡所得に、下記の所有期間ごとに、税率を乗じます。
5年超所有 (長期)・・・所得税15%・住民税5%
5年以下所有(短期)・・・所得税30%・住民税9%
  
次に、それぞれの優遇規定とその要件を見ていきます。

●3,000万円控除
【規定の概要】
上記Aの譲渡所得から3,000万円を控除することができます。

【要件】
1.ご自身がお住まいの家を売却していること
(家とともに土地を売却した場合等一定の土地も含まれます)
 
2.お住まいになられなくなってから3年目の年末までに売却すること

3.配偶者や親族など、特別な関係の人に対する売却でないこと
  
4.売却した年の前年又は前々年に、下記の居住用財産を売却した場合の特例を受けていないこと
・3,000万円控除
・居住用財産の買換え特例
・居住用財産の買換え等の譲渡損失の損益通算等
・相続等により取得した居住用財産の買換え特例
 
5.この売却により固定資産の交換の特例等一定の特例を受けていないこと
 
この特例は、所有期間について規定されていません。短期間であっても居住用の家であると認められれば、適用されます。
ただし、この規定を受けるためだけに、一時的に居住するなどの場合には、適用されません。

 
●居住用財産にかかる軽減税率
【規定の概要】
上記Aの譲渡所得のうち、6,000万円以下の部分について、税率が、所得税10%・住民税4%に軽減されます。
ちなみに、6,000万円超部分については、所得税15%・住民税5%となります。
  
【要件】
基本的に上記の3,000万円控除の要件と同じですが、所有期間が譲渡した年の1月1日で10年を超えているという、所有期間の要件が追加されます。

●3,000万円控除と居住用財産にかかる軽減税率の併用
今回紹介しました2つの規定は併用することができます。
貴殿の場合には、所有期間が20年のため、3,000万円控除の要件をすべて満たした場合には、両方の規定が適用可能となります。
その際には、まず、3,000万円控除を適用し、譲渡所得の金額を計算します。
次に、その譲渡所得の金額に応じて、上記の居住用財産にかかる軽減税率を適用します。
  
●確定申告
3,000万円を適用した場合には、3,000円を控除した結果、税金が発生しない場合でも、必ず確定申告書を提出する必要がありますのでご注意ください。

《担当:宮野》

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