「確定申告編7」 売却に伴う消費税の申告【不動産・税金相談室】

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Q 昨年、不動産業者に対して自宅(土地・建物)を売却しました。契約書には消費税額が記載されておりますが、この場合、消費税の申告が必要なのでしょうか。なお、私は会社員であり個人事業等を営んでおりません。

A 消費税は、次の要件を満たす場合に課税される税金です。

(1)国内における取引であること
(2)事業者が事業として行う取引であること
(3)対価を得て行う取引であること
(4)資産の譲渡、貸付または役務の提供であること

ご質問のケースでは、国内外いずれの取引であるか不明ですが、仮に国内であれば(1)に該当します。
また、対価を得る「売却」をされている点で(3)に、土地・建物という資産の譲渡である点で(4)に該当することとなります。

ただし、(2)にあるとおり、「事業者」が「事業として行う取引」について消費税の対象とされていることから、事業者でない場合や、事業として行う取引でない場合には、消費税は課税されません。

【事業者とは】
事業者とは、個人事業者(自営業者)や法人などをいいます。自営業者でない個人の場合には事業者に該当しません。

【事業として行う取引とは】
法人の場合には、全ての取引が事業として行う取引に該当しますが、個人の場合には、個人事業者が「反復、継続して対価を得て行う取引」が該当することとなります。
したがって、たまたま個人が自家用車の買換えに伴って車を売却するケースなどは、通常、継続して対価を得ているわけではないでしょうから消費税の対象とはなりません。

つまり、ご質問者の場合には事業者ではなく、また自宅の売却は事業として行う取引ではありませんので、消費税の申告は必要ないこととなります。

なお、売却に伴い譲渡所得(売却益)が生じる場合、または税務上の特例を適用される場合には、所得税の確定申告が必要となりますのでご留意下さい。

※土地の譲渡については、消費税を課税しない(非課税)ものとして取り扱われております。そのため、ご質問にある消費税は、通常、建物部分についてのみ生じているものと考えられます。

※一般的には「売主が個人」である場合、消費税額の記載がないケースが多いようです。ただし、この場合でも買主が法人・個人問わず「事業者」であれば、消費税の計算上(仕入税額控除)考慮が必要です。

《税理士 八木航一》

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