「確定申告編5」 譲渡所得の申告と添付書類不動産・税金相談室】

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Q 自宅の売却や買換えによる確定申告を行う場合、確定申告書にはどのよう書類を添付する必要があるのでしょうか。
 
A 先週のメールマガジンでは、住宅ローン特別控除を受ける際の必要書類について紹介させて頂きましたが、今回は自宅の売却や買換えがあった場合の必要書類について確認したいと思います。

売却に伴う確定申告の場合、「分離課税」用の確定申告書が必要です。不動産の売却による税金計算は、給与所得や事業所得などの総合課税所得と分けて計算する必要があるため、この分離課税用(第三表)を用いることとなります。

また、「譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)」という、不動産売却による計算の明細を記載した内訳書を付さなければなりません。
この内訳書により、不動産売却による利益(譲渡所得)を計算するのです。

ただし、この内訳書だけでは計算の根拠が明らかになりませんので、その根拠を明らかにするため、次の書類を添付する必要があります。

●売買契約書の写し
●取得費及び譲渡費用等の領収書の写し
  
さて、ご質問のような自宅の売却や買換えの場合には、何らかの特例の適用を受けるケースが多いのではないかと思われます。
例えば、3000万円特別控除や買換特例などです。

これら特例を受けるためには、その特例に沿った要件を満たしている必要がありますので、上記の書類のほかに、特例の要件を満たしていることを明らかにするための書類を添付しなければなりません。

具体的には、次のような書類が必要となります。
  
【3000万円特別控除を受ける場合】

●売却資産にかかる住民票(除票)の写し(譲渡後2ヵ月経過したもの)
    
【軽減税率を受ける場合】

●売却資産にかかる登記事項証明書(登記簿謄本)
●売却資産にかかる住民票(除票)の写し(譲渡後2ヵ月経過したもの)
    
【買換特例を受ける場合】

●売却資産にかかる登記事項証明書(登記簿謄本)
●売却資産にかかる住民票(除票)の写し(譲渡後2ヵ月経過したもの)
●買換資産にかかる登記事項証明書(登記簿謄本)
●買換資産にかかる住民票の写し
●買換資産にかかる売買契約書及び領収書の写し

【買換による譲渡損失の特例を受ける場合】

●売却資産にかかる登記事項証明書(登記簿謄本)
●売却資産にかかる住民票(除票)の写し(譲渡後2ヵ月経過したもの)
●買換資産にかかる登記事項証明書(登記簿謄本)
●買換資産にかかる住民票の写し
●買換資産にかかる住宅借入金等の残高証明書

※譲渡損失の特例については、所定の様式により損失の明細書等を添付する必要があります。
※特定居住用財産の譲渡損失の特例(売却資産に一定の借入残高がある場合)を受ける場合には改めて添付書類をご確認下さい。

ここでは、主な特例について、一般的な添付書類を紹介させて頂きましたが、他の特例を受ける場合、また同じ特例であってもケースによって別途書類が必要となる場合があります。
確定申告にあたっては、事前に税務署または専門家へとご確認頂き、間違いのないお手続きを頂ければと存じます。

なお、確定申告書や譲渡所得の内訳書、譲渡損失の明細書等は、税務署または国税庁HPで入手することができますのでご参考下さい。

《税理士 八木航一》

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