「確定申告編1」 本年度からの変更点【不動産・税金相談室】

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Q 昨年までの確定申告との変更点がありましたら教えて下さい。

A 今回の平成19年分の確定申告では、主に下記の変更がございます。
既にご存知の方も多いとは思いますが、確定申告に先立ち、改めてご確認頂ければと存じます。

【税率の変更】

税制改正により、平成19年分より所得税と住民税の税率が変更されました。ただし、変更前・変更後で影響が生じないよう、所得税と住民税を合わせた税額が一定となるよう調整されております。
住民税については、既に平成19年6月徴収分より変更されておりますのでご承知とは思いますが、今回の確定申告からは所得税についても新しい税率にて計算することとなりますのでご留意下さい。

なお、平成19年分にかかる予定納税や給与所得者の源泉徴収は、変更後の税率によって計算されたものとなっております。

【住民税の住宅ローン特別控除】

住宅ローン特別控除は、本来所得税のみの制度であるため、住民税を考慮することはありませんでしたが、上記の税率変更に伴い、一定の対象者は市区町村(または税務署)へ届出をすることにより、住民税から一部を控除することができるものとなっております。

具体的には、平成11年から18年までの間に住宅ローン特別控除の適用を受けており、今回の税率変更によって所得税の住宅ローン特別控除額が減額してしまった方が対象です。
なお、平成19年中に新居に居住された方は、下記の「住宅ローン特別控除の選択」をご参考下さい。

【住宅ローン特別控除制度の選択】

平成19年中に居住された方については、従来からの住宅ローン特別控除制度(A)と、新たに創設された制度(B)とのいずれかを選択する必要があります。

制度(A)
住宅ローン年末残高 2500万円まで
控除期間 10年間
控除率 1~6年目⇒1.0% 7~10年目⇒0.5%

制度(B)
住宅ローン年末残高 2500万円まで
控除期間 15年間
控除率  1~10年目⇒0.6% 11~15年目⇒0.4%

両制度とも、控除期間を通じた最大の控除額は同額です。つまり、従来からの(A)制度は「控除期間が短く控除率が高い」制度であり、新たに創設された(B)制度は「控除期間が長く控除率が低い」制度といえます。
なお、一度選択された制度は、途中で変更することができません。それぞれの制度をしっかり確認して、有利な選択を頂ければと思います。

【地震保険料控除の創設】

従来の損害保険料控除が廃止され、新たに地震保険料控除が創設されました。対象となる保険は、居住用家屋・生活用動産を保険等の目的とする契約で、かつ、地震等の損害を原因とする火災・損壊による損害に起因して保険金等が支払われるものに限ります。

また、従来の損害保険料控除のうち、平成18年中までに契約されたものであり、かつ、保険期間等が10年以上の満期返戻金のあるものについては、経過措置として地震保険料控除の対象とすることができます。

なお、地震保険料控除は最大5万円を所得から控除することが可能です。

【定率減税の廃止】

定率減税については、既に平成18年分から従来の半分に縮小されておりましたが、平成19年分からは完全に廃止されることとなります。
これは、所得税だけでなく住民税も同様ですのでご留意下さい。

以上、簡単に主な変更点を紹介させて頂きました。
この他にも、バリアフリー改修促進税制や、寄付金控除の改正、減価償却方法の変更等の改正もありますので、ご心配のある方は、税務署または専門家等へご確認頂ければと存じます。

《税理士 八木航一》

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