2007/08/27(第199号)「負債をもれなく計上する」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2007/08/27(第199号)━━ ■■ ■□ 【実践!社長の財務】 ■□ 財務アプローチで儲かる会社を作る ■□ https://www.tm-tax.com/mm-k.htm 購読者数 5,524名 ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ おはようございます。 税理士の北岡修一です。 先週くらいから、日経新聞にはずい分と税制改正関連のニュースが 載るようになりましたね。 これらは経済産業省や国土交通省などの省庁からの、税制改正の案や 要望です。 どんどん出てくるのはいいのですが、どうも自民党の税制調査会が 危うくなってきていますね。 参院選であれだけ負けてしまいましたから、ちょっと自民党の意向 だけでは、今度の税制改正は通らないだろう、というところから 議論の進め方にとまどいが見られるようです。 そうなると今まで前提にしてきた消費税率のアップとか、法人税率の 下げなど、既定路線が崩れてくる可能性があります。 とは言え、やはり税制調査会は、国民の生活や経済の活性化を視野に 入れて本質的な部分でやって欲しいですね。選挙結果で、議論の内容 が左右されるようでは、税制調査会の本来の意義は何なのだろう、 と思ってしまいますね... ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■□ 負債をもれなく計上する ■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●バランスシートを厳しく見ていくことにより、会社の本当の姿、実力を 認識することにより、より強い会社・儲かる会社を作っていこう、 というのが、最近何回か書いていることの基本的な趣旨です。 その意味で、バランスシートの左側、資産について書いてきました。 今日は、右側負債について書いてみたいと思います。 ●負債については、今現在までの期間に原因がある負債は、すべてを バランスシートに載せること、これが考え方の基本です。 さらには将来発生するかも知れない、見込みの債務についても できるだけ載せておこう、ということも付け加わります。 今までに原因がある負債ですから、請求書が来ているか、来ていないか は、関係がありません。 契約書や取引先との取り決めで、負債になるものがあれば、それらも 載せなければいけません。 たとえば、ある収入に対して、後日手数料を払う場合などは、 その収入が上がった段階で、手数料を未払金に計上する必要がある、 などですね。 請求書が来ていなくても、「費用収益対応の原則」で、上がった売上に 対応する費用は、同時期に計上することが大事です。 そうでないと、誤った損益を見ることになってしまいます。 ●常に「ものと伝票は、対になって動かなければならない」という 1対1対応の原則、というものがあります。 商品が納入される時は、商品とともに納品書・受領書がついてくる、 ものと伝票を照合することにより、仕入れや在庫の管理ができたり、 経理処理が可能になるのです。 このようにものと伝票が一致している場合は、買掛金や未払金の 計上がもれることは、ないでしょう。 しかし、サービスのように、目に見えないものに対する支払いは、 1対1対応の原則というのが、簡単にはできません。 あるサービスを提供してもらった場合、その場で伝票のやり取りを しなければ、その計上がもれてしまう可能性があります。 その意味で契約書や、申込書、完了報告書など、サービスに対応した 書類が必要になるのです。 ●これは、反対に自社がサービスをする場合にも気をつけないといけない ですね。 たとえば私たちみたいな仕事、税理士業務などがそうです。 最近、税務調査が多いのですが(今年からスタートが早くなりましたね。 もう夏休みからガンガンに調査をやっています)、この立会いをした場合 など、立会料をいただくのですが、これなど請求もれになってしまうこと があります。 税務調査に立ち会って、「大変でしたね。今日の問題はこれとこれで...」 なんて言ったあとで、「では、これが本日の調査立会いの納品書です。」 とは、なかなか言えないですね...(笑) きちんとつけておかないと、わからなくなってしまいます。 これは、支払う方も、「その日来てもらったっけ?」なんて思っていると 本当に後日の請求書が正しいのかどうか、疑問がわいてしまいます。 すこし話が脱線しましたが、要は常に「ものやサービスと、伝票あるいは 報告書」を1対1の対応になるように、きちんと作成し、支払計上や 請求もれがないようにしていく必要がある、ということです。 そして、負債は必ず、発生したものをすべて計上する、それを引いた後の 数値こそが、本当の会社の純資産なのです。 見せかけの純資産を見て、勘違いしないように、することが大事ですね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■よろしかったら、このメルマガ、友人、お知り合いの方にご紹介ください。 下記2行コピーしてお使いください。 【お勧めメルマガ 「実践!社長の財務」】 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000119970.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■当社&本メルマガのミッション ●『真の会計』を追求することにより、中小企業の成長・発展に貢献する ◆「会計を良くすると、会社が良くなる!」 ◆「数字を公開すると、会社が元氣になる!」 ◆「税金を払わないと、内部留保が貯まらない!」 ※これらのことを、中小企業社長に氣づいてもらい、より多くの中小企業 が、「強い会社」・「儲かる会社」・「継続する会社」になるために、 財務・会計を中心に誠心誠意支援していく。 ※是非、当社のHPもご覧ください。→ https://www.tm-tax.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆本メルマガへの意見、質問、感想、ご相談など→ kitaoka@tmcg.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 発行 】東京メトロポリタン税理士法人 https://www.tm-tax.com/ 【 編集 】税理士 北岡修一 kitaoka@tmcg.co.jp 【 住所 】東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4F 【 TEL 】03-3345-8991 【 FAX 】03-3345-8992 ────────────────────────────────── ※本メルマガの解除は、コチラから ⇒ https://www.tm-tax.com/mm-k.htm このメールマガジンは、『まぐまぐ』を利用して発行しています。 ( http://www.mag2.com/ ) ID 0000119970 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <編集後記> 本文にも書いたように、税務調査の立会いが最近とても多いです。 今年から、調査に早く着手するよう、国税庁から税務署にお達しが 出ているようです。 まあ、でも、やるべきことは早くやってもらった方がいいので、 来るところはどんどん来いと、いうところでしょうか。 本文に書いた調査立会いの請求は、当社の場合、もれることはあり ませんので、顧問先の皆様、ご安心(?)ください。
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