売上を増やすのに、経費を使わない!
前回の会計コラムでは、当社の会計理念経営10カ条の1つ「売上最大、経費最小」のうち、経費最小についてお話しました。今回は、売上最大についてです。
売上を最大にして、経費を最小にすれば、利益は結果としてついてくる、ということです。言ってみれば当たり前なのですが、これがなかなかできません。売上を上げようとすると経費も上がってしまう、ということが多いのです。
売上を上げるために広告宣伝費を使う、販促費を使う、ヒトを増やす、設備を増やす、拠点を増やす・・・様々な経費が先行してかかってきます。これらの経費をかけて、それ以上の売上が上がればまだいいですが、経費は計画通りかかるが、売上は計画どおり上がらない、ということが非常に多いのです。
利益率の高い会社を作るには、売上と経費を切り離して考える、ということが重要です。
すなわち、経費をかけないで、売上を上げる方法を考える、ということです。売上を上げるには経費がかかる、という考えを捨てるということですね。むしろ、売上は増やすが、経費はもっと減らせないのか、ということを考えるといいでしょう。たとえ減らせなかったとしても、結果として経費が増えなければ売上が増えた分が利益になってくるのですから。
そういう意味では、不景気の時はまずは経費削減から入るでしょうから、逆に言えば利益率を高めるチャンスともいえます。不景気ですから売上は簡単には増えません。むしろ減る可能性が高いのですが、まずは経費削減をしておけば、景気が回復して売上が増えてきた時には利益となって跳ね返ってくるのです。その意味で、不景気は利益率を高めるチャンスなのです。
さて、売上最大、と言ってもそう簡単なことではありませんね。どうやったら売上を増やすことができるのか、と聞かれても、業種によっても営業のやり方によっても違うでしょうから、一概には言うことはできません。
ただ1つ、どの会社でも共通して言えることは、売上を増やすには「各社員がその気になって行動しなければ難しい」ということです。各社員が、売上を増やすことを自分の問題としてとらえて、そのためにはどうしたらいいのか考えること、皆と知恵を出し合うこと、そうなれなければなりません。そのためには、組織を小さい組織に分けて、皆が数字の責任を持って仕事をする体制を作ることが大事だと思います。日々、月々、達成すべき数字を意識して行動し、その結果を常に比較し、次に活かしていく、その繰り返しをしてくことです。そして、立てた目標は必ず達成する、もし達成できなかった場合は、次月に繰り越してでも達成していく、そのような執念が必要だと思います。
もちろん、各社員の努力だけではどうにもならないこともあります。商品そのものや会社の方針など、さらには社会情勢などにも影響されるでしょう。しかし、人間には智恵があるのですから、様々な障害も乗り越えることができるはずです。そこに必要なのが、仕事に一生懸命取り組むことと、創意工夫です。様々な創意工夫を皆で考える、実行することによって、不可能なことも可能になってくるのだと思います。
売上を上げることに関しては、マーケティングの専門でも、営業の専門でもありませんので、詳しいことはこれ以上かけませんが、その意識を高めるための組織と、計画と結果を比較する管理システム、これを準備していくことが、会計に携わるものとしてできることです。毎週、毎月、計画と実績がどうだったのか、それを売上最大、経費最小の観点から分析して、反省し、次月の予定を立てる、その繰り返しをコツコツとやっていくしかないのではないかと思います。
それが、というか、それしか会社の利益を高めていく方法はないのだろうと思います。
東京メトロポリタン税理士法人
代表社員/税理士 北岡 修一










