会計を良くすると、なぜ会社が良くなるのか?
東京メトロポリタン税理士法人
税理士 北岡 修一
当事務所では、「会計理念経営の追求」ということを、ミッション(使命)としています。
その中に「会計を良くすると、会社が良くなる!」という言葉を掲げています。
これを信じて、是非、いい会社にしていって欲しいのですが、「なぜ、会計を良くすると、会社が良くなるの?」という声もよく聞きます。
そこで、これについて以下、できるだけわかりやすくご説明していきたいと思います。
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現状を直視する
まず、「会計を良くする」ということですが、これは言い換えれば「正しい会計を行なう。」ということです。では、「正しい会計」とは、何か...?
それは、会社の「真実の姿」を表すことができる会計です。
会社の真実の姿、本当の姿、状態というのは、本来は1つしかないはずですよね?
でも、それを数字で表すのは、なかなか難しいことなのです。会計基準に沿ったからといって、必ずしも会社の真実の姿、とは言えません。
会計基準に沿うことは大事ですが、それプラス、会社の実態を表す処理を、会社独自に考え出していくことも大事なのです。これについては、当事務所も一緒に考えていきます。その会計処理により、会社の「真実の姿」を表すことができ、それを経営者や幹部、社員が見ることによって、はじめて経営がスタートすると言ってもいいのです。
自社の真実の姿、本当の姿を直視することは実は非常に怖いことです。自分の経営の結果があからさまになるからです。経営者は、この飾りのない、嘘偽りのない真実の数字を直視する勇気を、是非、持っていただければと思います。 -
何が問題かがわかる
勇気を持って、現状を直視すれば、課題がわかってきます。利益率が低い、人件費率が高い、固定費が多過ぎる、売掛金が多い、在庫が多い、自己資本比率が少な過ぎる...などなど、「これが本当の実態だ。」と思ってみると、いたたまれなくなるかも知れません。
普段考えていること、言っていること、やっていることが、数字でどう現れているのか、それをこの数字で確認して欲しいのです。それがどういう結果を生んでいるのかを。
是非、いろいろ感じていただくこと、これが経営改善の源となってきます。
正しい会計による「真実の姿」だからこそ、ビンビン響いてくるのはないかと思います。
もし、正しくない数字を見ていたら、響いてくるどころか、誤った判断をしてしまうかも知れませんね。恐ろしいことです。だからこそ、会計を良くしていく必要があるのです。 -
考え、行動する
現状の数字を見たら、その裏側を是非考えて欲しいのです。なぜ、そうなったのかを。
数字は結果です。結果があるということは、原因がある、ということです。
裏側のその原因を探って欲しいのです。いい数字はそのまま伸ばせばいいのですが、悪い数字、改善しなければならない数字は、その原因を探る必要があります。勘違いして欲しくないのは、原因を探ってとやかく言ったり、責任を追及したりすることが目的ではありません。
これから会社を良くしていくために、その悪くなった原因を改善するために、行なうのです。原因がわかって、改善の方向がわかれば、あとはやるだけですね。月次決算は、その結果を、これからの行動に結びつけていくことがその目的なのです。
是非、毎月1つでも2つでも月次決算から行動をしてみて欲しいと思います。 -
これを全社で行なう
1~3の月次決算の活用は、経営者だけがやればいいのでしょうか?
中小企業の場合、経営者だけでやっても、もちろん効果があると思います。
しかし、これを幹部やその下のスタッフまで入れてやると、人数の二乗に比例する(そんな公式はありませんが...笑)位、大変な効果が上がってきます。全員で会社全体および各部署の「真実の姿」を数字で直視し、その原因を探り、売上を最大にして、経費を最小にする具体的行動を真剣に考え、行動していったら、すごい会社になると想像できませんか?
命令されて行動するのではなく、自ら行動する意味がわかって行なうのですから、効果が違ってくるのは、当然なのです。 -
正しい数字で決算書を作る
1~4は月次決算の経営への活用です。経営者の方は、納得してくれると思います。
しかし、その正しい数字でそのまま決算・申告をしようとすると、「ちょっと待った!」となることも多いのです。
そうですね。節税やら、銀行対策やらで、決算はそのまま出すわけにはいかない、というのが多くの中小企業経営者の考えです。節税については、無駄な出費をしないために、最低限のことをやる必要はあるでしょう。その期にやらなければ消えてしまうような合法的な節税(こういうものはあえて節税とは言わず、当然やるべきこと、すなわち正しい会計の一部だと思います)は、当然やります。
しかし、それ以上の節税は却って、会社の体力をそぎ落としてしまうことにもつながりかねないのです。(税金については、別項で詳しくお伝えします)銀行対策は、本来特にする必要は何もないのです。会計基準にも沿った「正しい会計」をしていれば、そのままそれで作った月次決算や決算書を銀行に出せばいいのです。
それを、粉飾まがいのことをして銀行からお金を借りようとする...
銀行からお金を借りるためには、資料を多少曲げて作ってもいい、それは当たり前、どの会社でもやっている、と思っている社長が多いのです。
また、会計事務所も安易にそれに同調していることも、情けないことです。
本当に残念なことです。
これで中小企業の会計に対する信頼性というのは、まったく失われているのですね。また、こういうことを行なうということは、同時に経営者が会計数字を本当は信頼していない、大事にしていない、会計は自分で操作できるものと思っている証拠です。
これは、はっきり言って経営を真剣にやっていない、ということではないでしょうか?
よく考えていただきたいと思います。銀行対応で言えば、正々堂々とあたることです。
「今は、こういう状況だけども、こういう考えで、こういうことを目指していく。是非、ご支援をお願いしたい。」というように、正しい決算書を持って、ビジョンを語る、これしかないと思います。
それで借入れができなかったら、それはそれでしょうがない、まだ力がないのだ、ということを納得するしかありません。借りないで経営をやっていく方法を考えるしかないのです。借りなければ倒産してしまうという場合でも、嘘をついて偽装をした決算書で借入れをして生き長らえるよりも、潔く会社を潰してしまった方がいいのではないでしょうか?
その位の覚悟が経営者には必要なのでは、と思います。
ちょっと愚直過ぎると言われるかも知れませんが、当事務所では、このようなことを是非、経営者にわかっていただきたいと思い、会計理念経営の追求、というものをミッション(使命)に掲げているのです。
会計を正しくやるということは、必ず顧問先のためになることと信じております。










