海外渡航費の取扱い【実践!社長の財務】第695号

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Air, Plane

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

2月も後2日ですね。あっという間です。
確定申告も始まったかと思ったら、もう実質あと10日位なものです。

まだ、やっていない方、そろそろ火がついてきましたので、
まとめていかないといけませんね(笑)。

ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。

海外渡航費の取扱い

先日、弊社の顧問先で海外研修旅行の費用について、話題になりました。

よくある同業者団体の海外視察ツアーの費用を、どう扱うか、ということです。

このような費用を税務では、海外渡航費としてその取扱いを定めています。

基本は、業務の遂行上必要な費用であれば、これは旅費として経費に認められます。

ただ、せっかく海外に行ったのだから、合わせて観光もしてこよう、というのは自然なことで、多少は入ってくるでしょう。

特に同業者団体の海外視察であれば、そちらの方の目的の方が強いかも知れませんね。

このような場合、観光など業務外にかかる費用については、原則として経費(旅費)とは認められません。

何になるかと言うと、旅行に行った人への給与となります。

給与ですので、基本的は法人の経費にはなりますが、本人への給与課税が行われることになります。

ただし、行った人が役員であれば、これは役員賞与となり、損金不算入となります。

給与課税と法人税とダブルパンチになってしまう、ということですね。これは避けたいところです。

では、業務(視察等)であるか、業務外(観光)であるかは、どのように区分するのでしょうか。

それは、その旅行の目的、旅行先、旅行経路、旅行期間等を、総合的に勘案して、実質的に判定することになっています。

ただ、これではちょっと曖昧ですね。

そこで、同業者団体などの海外視察旅行であれば、具体的に次のように示されています。

<視察等の業務に該当するもの>
・工場、店舗等の視察、見学または訪問
・展示会、見本市等への参加または見学
・市場、流通機構等の調査研究等
・国際会議への出席
・海外セミナーへの参加
・同業者団体または関係官庁等の訪問、懇談

<観光に該当するもの>
・自由行動時間での私的な外出
・観光に附随して行った簡易な見学、儀礼的な訪問
・ロータリークラブ等その他これに準ずる会議で、私的地位に基づいて出席したもの

<その他の日数>
・旅行日(目的地までの往復および移動に要した日数)
・土曜日または日曜日等の休日の日数
・休養、帰国準備等その他の部分の日数

上記のその他の日数を除いた、視察等の日数と観光の日数の比で旅費と給与になる部分を区分することになります。

この日数は、1日を8時間として、0.25日単位で計算することになっています。かなり細かいですね。

なお、視察等の日数が90%以上となる場合は、全額を旅費として経費にすることができます。

また逆に、視察等の日数が10%以下である場合は、すべてを給与
とすることになります。

さらに、その視察等が業務に直接必要であって、視察等の日数が50%以上である場合は、往復の交通費部分はすべて旅費扱いにして構いません。(その他の部分は、日数割合で按分します)

以上のような取扱いになっていますので、大事なのは、旅程表ですね。

旅行社などが作る旅行のスケジュール表が、どのようになっているかで、上記日数の計算が変わってきます。

ですので、これはしっかり作ってもらう必要がありますね。

また、旅程表だけでは実際にそうだったかわかりませんので、「出張報告書」をしっかり書くことも重要になってきます。

さらに詳細は、国税庁のホームページで確認してください。
「海外渡航費の取扱い」で検索すれば出てきます。

編集後記

1月後半から2月は本当にセミナーが多かったですね。8回位やりましたね。ようやく先週末で終わりましたが、今度は4月に事業承継・自社株対策のセミナーをやろうと思っています、というかやることに決めました。今年の大改正を入れた新しいセミナーにしようと思いますので、関係ありそうな方、是非、いらしてください。
詳細は後日お知らせしますが、日にちは4月13日午後です。

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