所得拡大促進税制が大幅増に!【実践!社長の財務】第684号

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皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

平成29年度の税制改正大綱、先週12/8に発表されましたね。

目玉は働き方改革、所得税の抜本的な見直しではありましたが、ちょっと手を付けただけの感に終わってしまいました。

配偶者控除の枠が103万円から150万円になったのはよいのですが、高所得者層は廃止となってしまいました。
増減税中立にこだわると、なかなか抜本的な改革はできないですね。

所得税の改革は、来年以降が本番、ということのようです。

ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。 
 

所得拡大促進税制が大幅増に!

今回の法人税改正の目玉は、所得拡大促進税制の大幅増ですね。

特に中小企業に対して、税額控除額が大幅に増えています。

大企業に比べて、中小企業の賃上げがなかなか進んでいない、ということが背景にあります。

所得拡大促進税制は、今まで、基準年度(平成25年度)の給与支給総額から増やした額に対して、10%の税額控除を行うことができました。

今回の改正案では、それに加えて、前年度の支給総額から増やした額の12%の税額控除を追加する、となっています。
(中小企業の場合。それ以外は、12%ではなく2%)

今までの税額控除と合計すれば、22%の税額控除ができることになります。

ただし、前年度より2%以上、賃上げをするという要件があります。

これは大きいですね。賃上げした額の22%も、法人税から引いてくれるのですから...。

あれだけ企業に賃上げをして欲しい、と言っている安倍総理からの正に大盤振る舞いですね!

以前にも書きましたが、たまに、所得拡大促進税制をできるのにやっていない企業がありましたが、22%にもなると、やらないと大損になります。気をつけてくださいね。

ただし、これはあくまで法人税から控除するということですから、法人税を払っていない、赤字の企業には適用されない税制です。

ですので、何としても黒字にしていかないと、せっかくの大盤振る舞いを受けることができません。

赤字企業と黒字企業の格差が、ますますついてしまうという税制でもあるかと思います。

ただ、気になるのは法人税額の何%まで控除可能なのか、ということが、税制改正大綱に書いていないことです。

今までは、中小企業は法人税の20%(それ以外は10%)まで、所得拡大促進税制による税額控除が可能でした。

議論の過程では、これを40%(それ以外20%)に引き上げるという案が出ていましたが、大綱を見ただけではよくわかりません。

これを増やさないと、改正の意味がなくなってしまいますからね。
おそらく、そうなるだろうとは思いますが...。

その他にも、いろいろ改正がありますが、先週前文に書きました資本金1億円以下の中小法人の様々なメリットの問題。

やはり所得金額が年15億円以上の場合には、資本金が1億円以下であっても、税制上のメリットは受けられない、ということになりました。

ただし、所得金額は前3期の平均で、また、政策減税などの優遇が受けられないということであり、恒久的な措置は受けられることになります。

外形標準課税などは、資本金が1億円以下であれば、適用されないということは変わらないようです。

以上、とりあえず税制改正大綱で気になったところを書いてみました。

編集後記

今日はこれからある会社の外形標準課税の調査立会いに行ってきます。正に今日書いた資本金1億円超の会社だけに適用される税制です。
この税制の調査は初めてなので、どういう展開になるのか…しっかり対応してきます!

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