相続時精算課税贈与【実践!社長の財務】第643号

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相続

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

今日は、2月最後の日、4年に1回しかない日、1日得した日ですね。今日1日を大事にしていきましょう!

ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。

相続時精算課税贈与

確定申告期間も、ちょうど半ば、あと2週間です。皆様は、もう終わりましたか?私どもにとっては、1年で最も繁忙期ですが、いろいろな申告があって、楽しいというより、興味深いですね。

確定申告は、所得税だけでなく、贈与税もこの期日までに申告をする必要があります。その贈与の中に、相続時精算課税贈与というものがあるのは、ご存知ですか?通常、贈与は年間110万円までは、基礎控除がありますので、贈与を受けても税金はかかりません。ただ、自社株対策や事業承継対策をしようとしていくと、110万円では、ほんの少しの株式しか移動することができません。

そこで、相続時精算課税を使うことがあります。相続時精算課税とは、文字どおり、相続の時に精算することを前提に、贈与の時には税金をかけない、という制度です。その税金をかけない限度額が、2,500万円です。60歳以上の親や祖父母から、20歳以上の子や孫が贈与を受けた時に、適用することが可能です。

2,500万円を超えた場合には、その超えた金額の20%の贈与税を払うことになります。

この相続時精算課税で贈与を受けた財産は、既に子に移ったものですが、贈与をした親等が亡くなった時に、相続財産に加算して、相続税を支払うことになります。正に、生前相続というようなものですね。

皆様は、日々仕事に一所懸命打ち込んでいらっしゃると思いますので、会社はどんどん良くなっていくはずです。そうすると当然、会社の価値を反映する株式評価は、高くなっていきます。非上場の会社の株価は、驚くほど高くなっていきますので、できれば毎年計算しておく方がいいですよ。

頑張れば頑張るほど、株価は高くなり、それを事業承継する、株を贈与や譲渡する、相続する時に、多額の税金がかかってくることになってしまいます。本当に頑張れば頑張るほど、苦しくなる、というのは因果なものですね...。

そこで、冒頭の相続時精算課税贈与の活用を、考えてみてはいかがでしょうか?相続時精算課税は、その贈与をした時の株価で計算します。それは当然としても、贈与をした親が亡くなって、相続財産に加算して計算する時も、贈与をした時の株価でいいのです。

すなわち、これから皆様が頑張って、絶対に会社は良くなるはずだ、株価はどんどん高くなっていく、と思えば、まだそれ程上がっていない内に、後継者へ株式を贈与していくことが考えられます。相続時精算課税であれば、2,500万円まで贈与税がかからないのですから、まだ株価が低い内にその分の株式を後継者に贈与してしまうのです。将来株価が10倍になっても、贈与した時の低い株価で固定することができるのです。

場合によっては、2,500万円を超えて、超えた分の20%の贈与税を払っても、全部贈与してしまった方がいいかも知れません。もちろん、払った贈与税は将来の相続税計算において控除することができます。

もちろん将来会社がどうなるかは、わかりませんが、どんなことがあってもやり続けていく、という覚悟があれば(後継者に)相続時精算課税贈与をやってもいいと思いますね。ただし、これをやるには、いろいろシミュレーションをしたり他の要素も考える必要がありますので、私たち税理士にしっかり相談してやるようにしてください。

編集後記

今日は相続時精算課税贈与の話でしたが、このような相談が今回の申告では結構多くなっていますね。株価が固定されますので、これをやる時はできるだけ株価を下げてやるのがポイントですね。

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