建物が建築中の場合【実践!相続税対策】第96号

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
Construction home

皆様、おはようございます。
資産税チームの高橋貴輝です。

9月になりました。

弊社は8月決算のため、9月から新しい期になります。
また、税理士試験でも新しい科目の勉強が始まるため、なんだか新生活が始まるような気分です。

今週号からまた気分も新たに、皆様へ相続税の情報を分かりやすくお届けできればと思います。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

建物が建築中の場合

このメルマガをお読みいただいている方々の中には、相続税対策として、賃貸マンションやアパートを建設された方も、多いのではないかと思います。

この、賃貸マンションやアパートを建設することで、以下のような節税メリットがあります。

1.建物について、貸家評価による評価減ができる。
2.土地について、貸家建付地評価による評価減ができる。
3.土地について、小規模宅地等の特例による評価減ができる。

今回は、それぞれの評価減についての詳細な説明は控えさせていただきますが、この対策により、相続税評価額が半分以下になることも珍しくありません。

さて、ここからが、今日の本題です。
 
賃貸マンションやアパートを建築することで、このような節税メリットを受けられるのですが、

相続が起こった際、その建物が「建築中」だった場合、これらの節税メリットを、受けることが出来るのでしょうか?

まず「1」の貸家評価について、通常は...

「固定資産税評価額×70%」

で評価するのですが、建築中の場合には...

「その時までの建築費用×70%」

で評価することとなります。
この70%の意味合いは、それぞれ違うのですが、結果的に30%の評価減が出来ることになりますね。

あとは、「固定資産税評価額」と「その時までの建築費用」のどちらが高いかの問題です。

次に「2」の貸家建付地評価についてですが、基本的には評価減が、出来なくなってしまいます。

しかし、元々賃貸マンションやアパートを経営していた方が、それを建替中だという場合には、次の要件を満たせば、評価減をすることができます。

ア.旧建物の賃借人が引き続き、新建物に入居する契約になっている
イ.旧建物の賃借人に対して、立退料等の支払いがないこと
ウ.建替え期間中、旧賃借人に対して仮住居を用意していること

通常あまりないかもしれませんが、要するに、建替え後も前と同じ人にそのまま住んでもらうなら、貸家建付地評価していいですよということです。

最後に「3」の小規模宅地等の特例ですが、この制度は、相続開始の直前で、その土地の上に建物が建っていることや、賃貸経営をしていることが条件となります。

したがって、相続開始直前で「建築中」の場合は、この条件を満たさないこととなりますので、基本的に適用を受けられないことになります。

しかしながら、特例的なとり扱いとして、以下の要件を満たせば適用できることになっています。

ア.建物が建っていないことが、一時的なものであること
イ.建替え工事の請負契約をしていること
ウ.完成後、速やかに賃貸経営を開始すること

要するに、現在たまたま一時的に建替えているだけで、完成すれば、速やかに今まで通り賃貸経営をします、ということであれば、適用が受けられるということですね。

いかがでしたでしょうか。

結論としては、建物が建築中の場合は、節税メリットが受けられなくなる可能性がある、ということですね。

なかなか注意のしようがないかもしれませんが、相続税対策のリスクの一つとして、知っておいていただければと思います。

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。

編集後記

もう9月に入りましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
皆様も、熱中症などには十分注意して下さい。

メルマガ【実践!相続税対策】登録はコチラ
http://www.mag2.com/m/0001306693.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る