相続の放棄をしないとどうなるか...【実践!相続税対策】第90号

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相続

皆様、おはようございます。
資産税チームの高橋貴輝です。

先日、参議院選挙がありましたね。
皆様投票へは、行かれましたでしょうか?

私は、その日仕事がありましたので、終わってから投票に行ってきました。

相変わらず、投票率は低かったようですね。

ネット選挙解禁ということで、大きくは変わらなくとも、少しは上がるのかなあと、思っていたのですが。

特に、20代、30代の投票率が今後もっと上がっていくといいですね。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

相続の放棄をしないとどうなるか...

前々回第88号では、相続の放棄について簡単にご説明させていただきました。

今回も引き続き相続の放棄についてお話していこうと思います。

第88号では、相続の放棄はただ単に「放棄します。」と宣言するだけでは、成立せず、家庭裁判所での手続きが必要だというお話をさせていただきました。

ただ、実際は、手続きが面倒なので、省略してしまう方もいらっしゃいます。

今回は、その手続きを省略してしまうと、何が起こるかについてのお話をさせていただきます。

例えば、次のような場合を想定してみたいと思います。

子A、Bがいます。

遺言書はありませんが、子Aは、親が生きているときに、自宅を購入してもらったので、残りの相続財産は、全部子Bが取得しよう、ということになりました。

親は、借金も抱えていましたので、その借金もすべて子Bが引き継ぐことになりました。

子Aは、相続放棄の手続きをするのが面倒だったので、手続きをせず、代わりに、

「私は、生前に相当額の贈与を受けているため、法定相続分はありません。」

といった内容の書類(「相続分不存在証明書」などと呼ばれ、相続登記などをする際に必要となります。)を作成するだけで済ませてしまいました。

ところが、数年後、子Bは親から引き継いだ借金を返すことができなくなってしまいました。

この場合、この借金はどうなってしまうのでしょうか?

1.子Aは財産を取得していないのだから、当然借金も返さなくていい。

2.正式に相続の放棄をしていないのだから、残りの借金は、子Aが返済していかなくてはならない。

...答えは、「2」です。

どういうことかと言いますと、民法上、親の借金は「相続人」が法定相続分に応じて返済義務を負うこととなっているのです。

 
※もちろん相続人間で、負担する割合をどうするかは自由ですが、債権者は、法定相続分に応じて差し押さえなどをすることができます。

この場合、子Aは、たとえ財産を取得していなかったとしても、法律上定められた相続放棄の手続きをしていないため、身分は「相続人」のままなのです。

したがって、銀行などの債権者は、

「Aさん。あなたは”相続人”なのですから、借金の半分は返して下さいね。」

ということができてしまうのです。

こういうことが起こらないようにするためにも、借金がある場合、相続財産を取得しない相続人は、多少面倒ではありますが、キチンと、相続放棄の手続きをしておくことが、重要なのですね。

ということで、今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございます。

編集後記

今回の参院選は自民党の圧勝という形で終わりましたね。
ねじれ国会の解消が、いい方向に向かってくれればいいですね。

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