相次相続控除とは?(前編)【実践!相続税対策】第81号

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
Gift

皆様、こんにちは。
資産税チームの高橋貴輝です。

今回は、手違いでお送りするのが、遅れてしまいました。
 
ということで、早速、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

相次相続控除とは?(前編)

例えば...

相続税が発生するほどの財産をお持ちの太郎さんが、ある日亡くなられました。 

家族は、妻(花子さん)と、小学生の子供(一郎君と二郎君)の3人です。

一郎君と二郎君は、まだ小学生のため、とりあえず財産はすべて花子さんが相続することにし、相続税も納税しました。

納税も済ませ、一段落ついたのもつかの間、今度はその1年後、花子さんも亡くなってしまいました...。

これにより、花子さんが太郎さんから相続した財産は、1年後にそっくりそのまま、一郎君と二郎君が引き継ぐこととなりましたが、当然、これについても相続税が発生することとなります。

しかしこれでは、たった1年の間に、同じ財産について相続税が2回も課税されてしまうことになってしまいます。

ただでさえ、1年の間に両親をなくしてしまった一郎君と二郎君は、大変だろうに、その上、相続税も2回も納付することになるというのは、あまりにも可哀そうです。

これは、何も別に小学生に限った事ではありません。

やはり大人でも、短期間に同じ財産について、相続税を2回も納付するというのは、とても大きな負担ではないかと思います。

そこで相続税法では、10年以内に相次いで相続が発生した場合には、

2回目の相続では、納税の負担を軽減するために、1回目の相続で納付した相続税額の一部を、差し引いてくれるという制度があります。

つまり、今回の場合で言うと、一郎君と二郎君が納付する相続税から、花子さんが納付した相続税額の一部を、控除することができる、ということになります。

これを相次相続控除といいます。

(『相次』の字に注意して下さい。昔、数学で習った『相似』ではありません。相次いで相続が発生したという意味ですね。)

<注意点>

この制度には、1つ注意点があります。

それは、相次相続控除の制度は、「相続人」にしか適用されないということです。

したがって、例えば...

花子さんは、一郎君と二郎君がまだ小さいこともあり、管理面などから、多額の財産を相続させるのは心配と考え、花子さんのお母さんである、ヨネさんに一度相続してもらおうと考え、そのような遺言書を残したとします。

(実際には、このような場合は、「成年後見人制度」や「信託」などを利用すれば、対応できますが。)

この様な場合には、ヨネさんは、花子さんの相続人ではありませんので、「相続」ではなく「遺贈」で取得したことになり、相次相続控除は、適用されないことになります。

少し長くなってきましたので、今回はここまでにしておきたいと思います。
 
もし、この制度について、ご自身でお調べになったことがある方や、これからお調べになる方は、おそらくとても複雑な計算式が登場してくることかと思います。

次々回の第83号では、その計算式の内容について、分かりやすく解説していきたいと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。
 

編集後記

先日、相続税では有名な税理士のS先生のセミナーに参加してきました。
やはり相続税についてはとても知識が深く、税法以外の不動産等の知識も、プロ顔負けでしたので、とても勉強になりました。
やはり同じプロとして、目標にしたい方ですね。

また、関西の方なので、相続税の知識だけではなく、お話自体も落語家さんかと思うほど、とても面白い方でした。
こちらは、なかなかマネできないかも...。

メルマガ【実践!相続税対策】登録はコチラ
http://www.mag2.com/m/0001306693.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る