二次相続について(後篇)【実践!相続税対策】第79号

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
gs130_l

皆様、こんにちは。
資産税チームの高橋貴輝です。

いよいよ今日からは、ゴールデンウィーク後半ですね。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?

中には、10連休なんてうらやましい方もいらっしゃるのではないでしょうか?いいですね!

それでは、本日もメルマガ「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします!!

二次相続について(後篇)

今回も、先々週に引き続き、二次相続についてお話さていただきます。

前々回(第77回)では、簡単な相続の事例について、母が1億6,000万円取得した場合、相続税が540万円なのに対し、

兄弟で半分ずつ取得した場合は、相続税額が2,700万円と、前者の方が、2,160万円も安くなる、

というところまで、お話しました。

特別な事情がなければ、どう考えても相続税が540万円の方を、選ぶ方がよいと考えるでしょう。

でも、私でしたらお客様に、「今回は、2,700万円を支払った方がいいですよ。」

と、アドバイスさせていただくことがあります。

この場合は、母の取り分がないので、ちょっと極端ではありますが。

これは、決して貧乏人がねたんでいるわけではなく(笑)、
税務のプロとして、本当に、こちらの方がいいと思って、ご提案をさせていただいているのです。

では、なぜそのような提案をするのでしょうか?

前回は、一次相続の計算をしました。

その結果、母が1億6,000万円取得する場合の相続税額は、540万円

取得しない場合は、2,700万円でした。

しかし二次相続、つまり母が死亡した場合の相続税は、どうなるでしょうか?
 
*前提として、父から相続した財産の額は変わらないものとし、相次相続控除(相続が続いた場合の控除)などは、考慮しません。

ケース1:一次相続で、母が1億6,000万円相続した場合。

母固有の財産が、1億円ありますので、それと父から相続した1億6,000万円を合わせた2億6,000万円を、兄と弟が半分ずつ相続した場合、

二次相続の相続税額は、5,320万円となります。

ケース2:一次相続で、母が相続しなかった場合。

母固有の財産1億円のみを、兄と弟で半分ずつ相続した場合、

二次相続の相続税額は、770万円となります。

一次相続と二次相続の相続税を合計すると、

ケース1: 540万円 + 5,320万円 = 5,860万円

ケース2: 2,700万円 + 770万円 = 3,470万円

となります。

何と、ケース2の方が、約2,400万円も相続税が安くなるのです!

すなわち、一次相続で母は相続しない方がよい、一次相続で兄弟は、頑張って相続税を支払っておいた方がよい、ということになりますね...

もちろん、一次相続で母が父から相続した財産を、まったく使わなかった、という前提の計算ですから、必ずしもそうなるとは限りません。

実務上は、それらも考慮して決めていけばいいですが、一次相続と二次相続の税金をわかりやすく説明すると、上記のようになるのです。

これは、一次相続における配偶者の税額軽減の影響ですが、

この制度は、大変強力な節税効果がありますが、二次相続まで考えて適用することが大切なのです。

また、居住用宅地などの小規模宅地等の特例(評価減)についても、一次相続と二次相続を通じて考えなければいけないことです。

誰が相続するか、どのように住むか(同居など)によって、評価減の適用が変わってくるからです。

皆様も、相続対策や遺産分割案などを、専門家に依頼される際には、

「二次相続についても、考慮してくださいね。」

と、一言いっておくとよいかと思います。

(もちろん当社では、しっかり検討したうえで対策をさせていただきます。)

以上、2回にわたって二次相続のお話をしてまいりましたが、次々回の私が担当の回では、この二次相続に深く関係する相次相続控除のお話をさせていただきます。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

編集後記

そういえば、このメルマガでは配偶者の相続税額の軽減についてのお話がなかったようですね。

基礎的な内容ではありますが、大変重要な制度ですので、今度
機会があれば、お話しさせていただこうと思います。

メルマガ【実践!相続税対策】登録はコチラ
http://www.mag2.com/m/0001306693.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る