法人に建物を譲渡する【実践!相続税対策】第74号

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皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
税制改正関連法案は、27日に参院財政金融委員会で、自民、公明、民主各党などの賛成多数で可決しました。

ここまでくれば、もう成立確実ですね。明日29日の参院本会議で成立しそうです。

いよいよ相続税も、増税が決定ですね...。

ということで、本日も「実践!相続税対策」行ってみましょう。

法人に建物を譲渡する

前回は、親から子に、賃貸建物やその土地を贈与する、というような話を書きました。

ただ、建物だけを贈与した場合は、土地の評価が上がってしまう可能性があるので、注意しないといけないということです。

その際には、同族の法人が賃借するといい、ということでした。

さらに、一歩進めて相続税対策を考えていくと、親が賃貸物件をたくさん所有しているのであれば、法人に譲渡するということが考えられます。

子など個人に贈与するのではなく、法人に譲渡するのです。

もちろん、法人は同族の法人です。相続税対策のためにやるのであれば、法人の出資者は、親ではなく、子などにした方が効果があります。

子が出資者かつ代表者である法人に、親の賃貸物件を譲渡します。

この場合も、土地を譲渡すると高くなりますので、建物のみ譲渡することが考えられます。

譲渡価額は、適正に償却した建物の未償却残高(簿価)でいいでしょう。

簿価で譲渡すれば、譲渡益は出ませんので、所得税はかかりません。

賃貸建物は、住居が主であれば、親は消費税の課税事業者になっていないでしょうから、消費税もかかりません。

買い取り資金については、その会社の自己資金か、銀行借り入れでまかなうことになります。あらかじめ銀行と打合せをしておいて、可能であれば、実行するということになりますね。

担保や親の保証なども必要になるかと思います。

さらに、土地はどうするか、借地権の問題はどうなるのか、という問題があります。

土地は親が持っていて、上物は子が代表の法人が持つ。当然、借地権の問題を片づけなければなりません。

借地権の権利金を払うのか、高い地代を払うのか、などが考えられます。

この場合、無償返還の届出という制度があります。

土地を将来無償で返還するので、土地を借りている建物の所有者は、土地に関する権利=借地権を一切持たない、とする届出を出すのです。

どこに出すのかというと、税務署に出すのです。

この無償返還の届出を出すことにより、借地権の問題は解決します。

親は土地を100%持つ、子の法人は建物を所有するが、土地に関する権利=借地権は一切持たない、ということを双方で宣言して、税務署に届けるのです。

借地権の問題は片付きましたが、地代はどうするか、という問題はあります。

これは、基本的には賃貸借契約を結び、通常の地代を払うことにした方がいいでしょう。

通常の地代は、固定資産税の年額の3倍程度と言われています。
(不動産会社などに確認してください)

この地代を払うことにより、賃貸借契約が成立します。

以上のような一連のことをすることにより、どうなるかは、次回にお伝えしたいと思います。

編集後記

昨日はちょっと寒かったですね。もうコートはいらないかと思いましたが、まだまだ必要な日がありますね。
三寒四温というのは、こういうことですね。体調気を付けていきましょう。

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