親から子に賃貸建物を贈与した後の問題【実践!相続税対策】第73号

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皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
昨年12月26日の第62号のメルマガで、収益物件の建物を子に贈与する話を書きました。

これには、続きがあるのですが、その後、税制改正の話題になり、続きをお伝えしていませんでした。

本日からまた、その続きをお伝えしていきます。

ということで、本日も「実践!相続税対策」行ってみましょう。

親から子に賃貸建物を贈与した後の問題

親から子に収益物件、所得税対策・相続税対策になる、というような話を、第62号でしました。

ただ、土地建物を贈与すると、評価額が高くなり、当然、贈与税も高くなります。

そこで、建物のみを贈与する、という方法があるということです。それにより、家賃収入が親から子に移ります。

とは言え、建物も、固定資産税評価額が贈与税の基になりますが、それなりの金額になるので、贈与税が高くなる可能性があります。

この場合は、相続時精算課税を使うという方法もあります。

このようなことを、第62号と第65号でお伝えしました。

今日は、間が空きましたが、その続きです。

建物だけを、子に贈与した場合、残された親の土地の評価は、どうなるのか、ということです。

その前に、建物は子が所有し、土地は親が所有しているのであれば、地代を払わなくていいのか、という問題があります。

この地代に関しては、無償で借りていても構いません。

この場合には、使用貸借ということになります。
固定資産税程度を子が負担していても、使用貸借ということになります。

使用貸借の場合には、子は土地に対する権利は一切持たないということになります。

さて、親の土地の評価ですが、親が土地も建物も持って、賃貸をしているのであれば、その土地は「貸家建付地」として評価されます。

貸家建付地の場合は、通常の土地(自用地)の評価額から約20%を評価減することができます。

人に貸している分、自由に使えませんので、評価減ができるのですね。

ところが、子が建物を持って、親の土地を無償で借りている場合(使用貸借)は、その土地は自用地として評価されます。

すなわち、貸家建付地の20%評価減がなくなってしまうのです。これでは、相続の時に逆に相続税が多くなってしまう可能性がありますね。

そこで、1つの方法としては、土地も一緒に贈与する、ということが考えられます。

相続時精算課税を使うのであれば、土地建物の評価が2,500万円の範囲内に収まるのであれば、土地も贈与してしまった方がよいかも知れません。

なお、親から子に賃貸建物を贈与した場合、その建物の賃借人が、変わらない限り、親の土地の評価は、「貸家建付地」評価のままでいい、という取り扱いもあります。

ずっと同じ人が借りてくれているのであれば、親の土地の評価は上がらないのです。

ただ、それはずっとそうであるとは限りませんね。
いつ出ていってしまうかわかりませんから、これでは安心できません。

そこで出てくるのが、法人を作って、法人に賃貸してから第三者に転貸する、というような方法です。
その上で、子に建物を贈与します。

不動産の管理やサブリースを行う会社を作って、相続税対策をするというような方法です。

自分たちで作った同族会社が借りているのであれば、賃借人はずっと変わらない、ということですね。

これで親の土地は、ずっと「貸家建付地」であり、約20%の評価減を受けることができます。

このような法人を使った相続税対策は、いろいろ考えられます。

それについては、また次回以降、お伝えしていきます。

編集後記

このメルマガ、最近は金曜日発行になってしまいました...。毎週、水曜日から金曜日の間に発行するということにしていきたいと思います。是非、今後も継続してお読みください。

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