暦年課税贈与と相続時精算課税贈与【実践!相続税対策】第70号

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皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
今年度の税制改正は民主党も合意したことから、ほぼすんなりと、税制改正大綱どおり通りそうですね。
 
昨日は補正予算も参院で1票差で通ったということで、今年は自民党の勢いに圧倒されている、という感じですね。

このままの好調さをキープし続けてくれればいいのですが。

ということで、本日も「実践!相続税対策」行ってみましょう。

暦年課税贈与と相続時精算課税贈与

相続税の増税により、基礎控除額を超える財産を持つ方が増えてきます。

基礎控除を超えるということは、相続税がかかる、ということです。

そのために、どうしようか、というのがここ数回のテーマです。

先週は、配偶者が取得すれば、相続税は安くなるが、それが多過ぎると二次相続税が、却って高くなる、という話をしました。

次に考えることは、生前にできるだけ財産を減らしていく、ということです。

1つには、自分で使っていく、ということです。
自分で作った財産ですから、できれば自分で使いたいものですね。

使い途は人それぞれですので、これには、特に言及しません。

次には、評価の低い財産に変えていく、ということがあります。これは、おいおい話していきたいと思います。

そして、もう1つは、生前に子や孫に財産を移していく、ということです。

最もポピュラーなやり方は、贈与をする、ということです。

贈与のやり方には、暦年課税贈与と、相続時精算課税贈与があります。

また、事業をしている方には、事業承継税制による贈与もあります。

暦年課税贈与は、皆様が通常知っている贈与です。

いわゆる年110万円までは、贈与税がかからない、というものです。

この年というのは、1月~12月の暦年を単位として判断します。

これは、もらう方が110万円まで非課税ということで、あげる方は、何人にあげてもいいわけです。

たとえば、子供3人と、孫6人に110万円ずつ贈与すれば、年間で990万円の財産を、無税で移していくことができます。

これを10年続ければ、9,900万円ものお金を無税で減らしていくことができるのですね。

相続税率が、50%適用される人であれば、約5,000万円もの相続税を払うことなく、財産を下の世代に移すことができるのです。

やはり、この暦年贈与は、相続税対策の基本、と言うことができるでしょうね。

これに対して、相続時精算課税は、相続時に精算することを前提に、贈与の時には贈与税をかけない、という制度です。

その枠は、2,500万円まであります。

すなわち、2,500万円まで親から子に贈与をしても、贈与税は、一切かからないのです。

一見すると、暦年課税贈与よりも、全然いいじゃないかと、思われるかも知れません。

しかし、この贈与した金額は、親が亡くなった時の相続税の計算において、相続財産として入れないといけないわけです。

すなわち、贈与税はかからないけど、相続税はかかる、ということです。

相続税は基礎控除も多いし、税率も贈与税より格段に低いので、メリットはあります。

親の財産を、相続の時まで待たずに、生前に相続できるということですね。

ただし、相続税は払うわけですから、相続税の節税になったということではありません。早く財産をもらえた、ということに過ぎません。

その点、暦年課税贈与は、毎年あげっぱなしでいいわけですから、年110万円の範囲であれば、贈与税も相続税もかかりません。

これは節税になる、ということですね。

財産の多い方は、相続税率も高くなりますから、毎年の贈与を110万円以上して、低い税率の贈与税を払ったとしても、その方が、得な場合もあります。

もう1つ、言い忘れましたが、一旦、相続時精算課税を選択すると、暦年課税贈与は使えなくなる、ということです。

毎年の110万円の非課税枠が、なくなってしまうのです。

その親と子の間では、生涯2,500万円という枠の中で贈与をするならしていってください、ということになります。

そして、累計で2,500万円を超える贈与をした場合には、その超えた部分の金額には、20%の贈与税がかかることになっています。

このような制度が、相続時精算課税制度です。

親の財産を、まとまった金額で早目に子が使いたい、というような場合には、相続時精算課税がいいでしょうね。

ということで、今回はここまでにいたします。

編集後記

確定申告真っ盛りです。でも、その前に12月決算法人の申告が、結構多くまた2月は日数も少ないので、慌ただしいですね。どうも私どもの業界は、年の前半にイベントが集中し過ぎていますね...。

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