相続税の2割加算を押さえておく【実践!相続税対策】第313号

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皆様、おはようございます。
税理士の利根川裕行です。

今年も残すところあとわずかになりました。本当にあっという間に過ぎ去った1年という感じです。

先週には、平成30年度の税制改正大綱が発表されました。

特に事業承継税制については、平成30年度から10年間と期間が定められていますが、全株を対象に100%納税猶予されるなど、使い勝手の良い改正がされています。

詳細につきましては、今後、本メルマガでお伝えしていきます。

では、本日の「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

相続税の2割加算を押さえておく

今回は、相続税の2割加算を知った上で、相続対策を検討していきましょう、というお話になります。

相続税の2割加算については、ご存知の方も多いかと思います。

相続で財産を取得した人によっては、相続税が通常の20%増しになる、という規定です。

この2割加算の趣旨は、相続税課税の一世代飛ばし等が行われた場合の加算調整ということです。

遺言などによって、一世代飛ばしが行われると、国庫に入る税金は当然少なくなりますので、その一部を負担してもらおう、ということですね。

2割加算の対象となる人は、被相続人の一親等の血族および配偶者「以外」の人です。

簡単に言うと、配偶者・実子・両親が相続や遺言で財産を取得した場合は、2割加算はありません。

それ以外の人が、遺言等で財産を取得すると、相続税の2割加算が適用されるということです。

実際にこの2割加算が適用されるのは、兄弟が相続人となる場合の他、遺言書で孫や兄弟などに財産を渡す場合などです。

遺言書の内容によっては、相続税の2割加算が関係してくることを、頭の片隅に入れておいていただければ、と思います。

相続税の2割加算の概略がわかったうえで、相続対策上の論点を1点だけ挙げてみます。

それは、贈与税の非課税制度である「直系尊属からの結婚・子育て資金の一括贈与」です。

実はこの制度は、あまり使われておりません。

それは、結婚・子育てのための資金援助等をその都度行う場合は、元々、贈与税は非課税であるからです。

あえて、結婚・子育て資金を、一括で贈与しなくても、その都度援助してあげれば課税されないので、使う必要がないのですね。

この非課税制度は、結婚や子育てのための資金として一括で贈与した場合、1,000万円までは非課税というものです。

たとえば、25歳のお孫さんに、結婚・子育て資金1,000万円を一括で贈与した場合で、考えてみます。

1,000万円のうち、300万円を結婚資金として使い、700万円の残額がある状態で、贈与者した人が死亡してしまった場合は、どうなるのでしょうか?

この場合は、孫が遺言と同じように、残額の700万円を相続で取得したものとして、取り扱われます。

孫が遺言等に基づき財産を取得した場合は、相続税の2割加算が適用される旨は、前述しました。

しかし、このケースの場合は、特別に2割加算をしなくてもよいことになっています。

すなわち、孫に財産を渡しても2割加算がされないことがある、ということですね。

結婚・子育て資金の非課税制度をあえて使わなくても、という話を書きましたが、早目に、孫に財産を移転させたいという場合には、この非課税制度を使う手もある、ということですね。

特に、相続対策の実行期間が短い場合などには有効です。

この非課税制度を使うことによって、2割加算なしで孫に遺贈することができる、と言ったら言い過ぎかも知れませんが、検討の余地はあると思います。

編集後記

我が家では、先月より、洗面所に専用暖房機を置いています。とても小さく、値段も手ごろなヒーターなのですが、効果抜群です。
洗面所(脱衣場)と浴室の温度差が緩和されるので、心臓への負担も少なくなっている気がします。入浴中の事故を未然に防げると思いますので、血圧が高い方や高齢者がいるご家庭にはお勧めです。

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