相続税の納税資金対策の基礎【実践!相続税対策】第311号

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
Gift

皆様、おはようございます。
税理士の利根川裕行です。

今年も気が付けば、残り1ヵ月を切りました。早いものですね。

皆様は、年始に立てられた本年度の目標は達成できたでしょうか?

私は、この1年間は健康的に乗り切るという目標を立てましたが、紆余曲折、今となっては実現できている気がします(笑)。

相続対策絡みの不動産の売却や贈与は、12月が検討する時期としては、一つの区切りとなるケースが多いと思います。

今月中に、検討すべきものがあれば、解決しておきたいものですね。

では、本日の「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

相続税の納税資金対策の基礎

相続対策は「分割対策」「納税資金対策」「節税対策」の3つからなります。

今回は、そのうち、納税資金対策の概要(入口)について、見ていきたいと思います。

まず、相続税のシミュレーションを行うと、相続税額が出る場合は、納税予定額がわかります。

納税予定額がわかると、実際に相続が発生した際に、納税できるか否かのイメージがつかめます。

相続財産のうち、預金やお金に換えやすい財産が多ければ、特段心配する必要はないかもしれません。

お金に換えやすい財産とは、上場株式や投資信託といった市場性のある財産のことです。

しかし、相続財産のうちに、不動産などすぐにお金に変えにくい財産が多い場合は、納税資金のねん出に窮することがあります。

その場合は、相続人自身の預金等から、納税資金を捻出できればよいのですが、納税額が高額の場合には、難しいことも考えられます。

そのような場合は、不動産を売却して・・・など納税資金をいかにして工面するか、考えなければなりません。

相続税の納税は、相続税の申告期限までに納めることが原則です。申告期限=納付期限ということになります。

しかも、相続税の納税は、現金一括納付が原則です。どんなに高額であったとしてもです。

納付期限までに現金一括納付ができない場合は、延納という方法により、納税することもできます。

延納とは、簡単に言うと、担保を提供した上で、相続税の分割払いをする、ということです。

分割払いですので、当然、利息がかかります。この利息を利子税と言いますが、利率は結構高いです。

できることなら、利用しない方向で考えた方がよいでしょう。

さらに、分割払いであっても現金納付が困難と認められた場合は、最終的な納税方法として物納があります。

物納とは、相続により取得した不動産や有価証券などの現物をもって納付する、という方法です。

ただし、物納できる財産には、厳しい条件があるため、利用するためのハードルは高くなります。

それゆえ、物納を利用できる相続人は限られてしまう、と言っても過言ではありません。

以上より、相続税の納税については、現金一括納付が可能なように、生前に検討・対策をしておいた方が安心だと思います。

主な納税資金対策としては、下記のような方法があります。

・死亡保険金の活用
・所有不動産のうち、売却してもよい不動産を考えておく
・同族会社の社長の場合、死亡退職金を活用したり、その法人の所有株式を会社に買い取ってもらうことを考えておく
・そのために会社でも生命保険に入っておく、など

実際に納税するのは相続人となりますが、納税資金の工面についても、生前に目途を立てておければベターですね。

相続税の節税対策とともに、納税資金対策についても、是非ご検討ください。

編集後記

最近、家族で長く愛用していた商品の取扱店が閉店してしまいました。話を聞くと、後継者がいないための閉店ということです。

また、近所の個人の税理士事務所もどこかの税理士法人に吸収されていました。至極小さなケースではありますが、事業承継における後継者問題について、考えさせられる機会となっています。

メルマガ【実践!相続税対策】登録はコチラ
http://www.mag2.com/m/0001306693.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る