認知症と相続対策【実践!相続税対策】第300号

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Hospital

皆様、おはようございます。
資産税チームの利根川裕行です。
 
このメルマガを書き始めようとしたところ、、、、
なんと、300号ではありませんか!

前回のきりのよい200号からおよそ2年が経ったことになります。

200号からあっという間でしたが、このメルマガを通して、改めて継続することの大切さを教えてもらっている気がします。

読者の皆様あってのメルマガですので、今後も皆様にお役に立てるような記事を書いていきたいと思います。

 
では、本日の「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

認知症と相続対策

厚生労働省から認知症施策として「新オレンジプラン」が策定されていることはご存知でしょうか?

その中で、認知症高齢者の数は、2025年には約700万人、65歳以上の高齢者の約5人に1人に達すると見込まれています。

誰もが認知症に関わる可能性が多くなってきていることだと思います。

医師から、認知症と診断されると、その方は「意思能力のない者」と、法律上は取り扱われることになります。

つまり、認知症と診断された方が行う契約行為は無効となってしまうということです...。

具体的には、次のような行為ができなくなる可能性が高いです。

・不動産の売却、賃貸物件の建築
・子供や孫などへの生前贈与
・遺言書の作成

その内容からわかるように、認知症になってしまうと、ほとんどの相続対策ができなくなってしまいます。

特に、多くの財産を築き上げてきた方などは、相続対策の実行期間も長くなることが想定されます。

相続対策の必要性を感じながら、後回しにされてた結果、思いもよらず認知症を患ってしまった・・・。

生前の相続対策の観点からすると、どうしようもありません。

なお、認知症を患った場合、たとえば、その方の建物を建築するには、(法定)成年後見制度を検討することが考えられます。

しかし、この成年後見制度上、本人にとって必要性やメリットがない行為は、原則的にできません。家庭裁判所に監督されます。

たとえば、自宅をバリアフリー化する改装は、本人にメリットがあるため可能でしょう。

単に賃貸物件を建築する場合で、本人にとっての必要性について説明がつけられないときは、実行は難しいと考えられます。
 
 
認知症と診断される前に、相続対策・実行が完了しているのが理想なのでしょう。(もちろん認知症にならないことが理想ですが)

対策を実行をするのに、時間がかかる場合は、(任意)成年後見制度や、家族信託を使う方法を、検討してもよいかもしれません。

特に、家族信託を利用する方法は、ようやく注目されてきていますので。

家族信託については、今回、説明は省略させていただききますが、認知症対策としては有用であると思われます。

相続対策の観点からすると、認知症にかかる前の元気なうちに、次のような取り組みが重要になってくるということです。

・早めの相続対策検討、実行
・家族信託などの利用検討
・認知症と疑われる場合は、早期に認知症専門医の診察を受ける

「備えあれば憂いなし」や「早期発見」という考え方が、相続対策や認知症対策では必要、ということですね。

編集後記

この間、電車のなかで、ヘルプマークをつけた方を見かけました。
シルバーシートの前に立たれていたのですが、座っていた方は、気がつかなかったようです。ヘルプマークができたのも数年前のことなので、まだまだ浸透するには時間がかかると感じました。

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