遺言書は実効性があるように書く【実践!相続税対策】第296号

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皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
このメルマガ、よく見てみたら私の担当は1か月振りでした。
その原稿を見ながら書いているのですが、その前文には毎日暑い日が続き・・・などと書いてあります。

その後、東京は夏の長雨になってしまいましたが、ようやくそれも脱してきましたね。

8月の最後くらいは夏らしくいきたいですね。
 
ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

遺言書は実効性があるように書く

相続税の仕事をしていると、いろいろなケースがあります。

ある相続は兄弟2人が相続人でしたが、父親はすべての財産を弟に相続させる、という遺言を遺して亡くなりました。

弟家族は、長年に渡り親と同居して、母親の介護、母親が亡くなった後の父親の介護と、何と20数年間に渡り、両親の介護を行う人生を送ってきました。

家を何度か改造して、バリアフリーなど介護のしやすい環境を整えたり、行きたい家族旅行も我慢しながらの自宅での介護をやり通しました。

特に次男の妻は、勤めていた会社もやめ、夫の親の介護に20数年間、人生を捧げたと言っても過言ではありません。

その間、何年間は、夫が転勤で単身赴任をしている期間もあり、1人で夫の両親の介護をしていた期間もあるのです。

その間、長男夫妻は一切の手伝いもしてはくれませんでした。

そのため父親は、財産はすべて次男に相続させる、という遺言を書き、付言事項として、長男はそれを納得し、遺留分の行使などはしないように、という内容の遺言を書いたのです。

父親は何もしない長男に、表面的には表さないものの、相当の失望や怒りを持っていたのではないかと思います。

ただ、父親の死後、長男はそれでは納得しませんでした。

次男はとても人がいいので、遺言はあるけれども、そのとおりにはせず、遺産分割協議にして、長男にも財産をわける提案をしました。

ただし、相続財産のかなりの部分は、自宅および隣接するアパートなので、それは次男が相続し、現預金をすべて長男が相続することでどうか、ということでした。

評価額的には自宅およびアパートが、全体の90%近くを占めることになります。そこは次男家族が継続して住み、アパートの管理も行っていきます。

長男はそれなりの預金を相続できるので納得すると思いきや、「これでは遺留分にも満たない。納得できない。」ということになってしまいました。

結局、次男は自分のお金を持ち出して、遺留分相当額までの代償金を払うことになってしまったのです。

家は相続できたのですが、自分の預金のかなりの部分がなくなってしまい、奥様とともにやり切れない思いが残ったそうです。

このように、遺言は書いていても、極端な遺言だと機能しないことがあります。実効性がない遺言であると、せっかく一生懸命つくしてくれた子に、十分報いてあげることができません。

上記の場合ですと、次男はとてもまじめで、生活費などは両親の分も含めて、ずい分自分で出していたようです。

一緒に住んでつくしてくれているのだから、もっと親が負担しても良かったのではと思います。

また、相続税対策なども兼ねて、生前贈与なども行って、次男家族に早めに財産分与していっても良かったのでは? と思います。

その他にも場合によっては、遺留分の放棄なども考えられます。

長男にも生前にそれなりの分与をした上で、遺留分を放棄してもらうのです。これには家庭裁判所の許可がいりますが、条件が揃えば、不可能ではありません。

遺言を書くのであれば、それは本当に実行されるだろうか、障害はないだろうか、と考えて、じっくり練って欲しいと思いますね。

編集後記

昨日は1年ぶりにボウリングなどをしました。たった2ゲームなのですが、何か今朝は腕が張り、握力が落ちているような、
そんな感じですね。やはり日頃の運動不足なのでしょうかね(笑)。

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