特定事業用宅地等の事業承継要件など【実践!相続税対策】第240号

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皆様、おはようございます。
資産税チームの利根川裕行です。

先月、国税庁から、平成27年度の贈与税の確定申告状況について統計データが発表されました。

平成27年度中に、贈与税の申告書を提出した人は53万9千人で、前年比3.7%の増加でした。

そのうち、納税があった件数は38万3千人で、前年比4.6%の増加です。
 
申告納税額は前年比▲14.3%ではありますが、申告件数と納税件数の増加が意味していることは、生前贈与対策に関心が高いという結果を表しているのだと思います。

申告件数と納税件数は、年々増加傾向にありますが、正しい生前贈与対策を実行していきたいものです。

では、本日の「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

特定事業用宅地等の事業承継要件など

今回は、被相続人が事業を行っていた宅地等(事業用宅地等)を受けるための要件、

および、相続した人が、申告期限までに、転業または廃業をしてしまったた場合の取扱いを、確認していきたいと思います。

事業用宅地等については、小規模宅地等の評価減(400m2まで80%評価減)を受けることができます。

かなり大きな評価減ですね。

ただし、そのためには、一定の要件があります。

主な要件は下記の通りです。、

・相続開始時まで、被相続人等の事業(不動産貸付業等を除く)の用に供されていた宅地等であること

・相続等により、その宅地等を取得した親族が、その事業を引き継ぐこと【事業承継要件】

・相続税の申告期限まで、引き続きその宅地等を有し、その親族が事業を継続していること【所有継続要件・事業継続要件】

被相続人が生前行っていた事業について、引き継いだ相続人等の考えにより、違う事業展開を考えるケースはよくあることだと思います。

従前と違う事業形態を考える場合、相続税の申告期限後(10カ月後以降)に新たな展開をするのであれば問題はありません。

しかし、申告期限前に、新たな展開をするのであれば、注意が必要です。

たとえば、被相続人が生前、所有している宅地等で、酒類と日用雑貨品の販売業を営んでいた場合。

相続により、その宅地等を取得し、事業を引き継いだ人が、飲食業に変更するとどうなるでしょうか?

被相続人の販売業を、引き続き行っていることにはなりませんので、【事業承継要件】を満たしていません。

よって、小規模宅地等の評価減の適用を、受けられないことになってしまいます。

また、相続を機に、建物を改修し、コンビニエンスストア形態に変更する場合はどうでしょうか?

この場合、取り扱う商品は従来と同じものに加え、食品等の扱いが増えることが想定されます。

一部を転業したと考えられますが、事業形態はそのまま承継していることに変わりがありません。

よって、被相続人の事業を引き継ぎ、引き続き当該事業を営んでいることになりますので、小規模宅地等の評価減は可能です。

なお、一部の転業が不動産貸付業の場合は、その不動産貸付業に係る部分については、小規模宅地等の評価減は受けられません。

次に、一部を廃業する場合を考えてみたいと思います。

酒類の販売に力を入れることにし、日用雑貨品の販売を取りやめる場合などです。

お店の売場面積を縮小し、酒類の販売のみを行う場合、廃業した部分に相当する宅地等については、小規模宅地等の評価減が受けられません。

この場合、従来の売場面積は変えずに、その分酒類の取扱い品目を多くするなどのケースはどうでしょうか?

一部廃業ではありますが、敷地全体は、従前の酒類の販売のために使用されているので、事業承継は行われていると考えられます。

よって、小規模宅地等の評価減を行うことは可能です。

相続税の申告期限後(10カ月後以降)に、転業または廃業等を行えば、小規模宅地等の評価減については影響はありません。

土地の評価が、80%評価減できるかどうかは、かなり大きいですので、十分注意する必要がありますね。

申告期限前に、やむを得ず、転業等の必要がある場合は、事前に専門家にご相談されることをお奨めいたします。

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編集後記

先週金曜日から、「ポケモンGO」の話題でもちきりですね。週末は、至る所にプレイヤーらしき人がいました。ちょっとした事故が各地で起きているようなので気を付けたいものです。

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