相続時に空室がある場合の評価【実践!相続税対策】第232号

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皆様、おはようございます。
資産税チームの利根川裕行です。
 
先週の土曜日に、高校三年の息子の部活で、最後の大会が開催されるということだったので、応援に行ってきました。

初めてハンドボールの試合を見たのですが、とても面白かったです。もっと早く見ていればと後悔もしました。

息子も、一生懸命、部活に取り組んでいたんだなということもわかり、とてもかっこよかったです(笑)。

次戦は、全国大会入賞校が相手とのことなので、本当に最後の試合になりそうですが、また応援にいきたいと思いました。
 
青春っていいですね~。

では、本日の「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

相続時に空室がある場合の評価

今回は、相続したアパート等に空室があった場合の評価についてみていきたいと思います。

まずは、建物部分の相続税評価額ですが、

固定資産税評価額×(1-借家権割合0.3×賃貸割合)

で計算されます。

たとえば、1棟のアパートが10室であり、相続開始時に2室が空室であったとします。(固定資産税評価額は1千万とします。)

相続税評価額は、次のとおりです。

 1千万円×(1-0.3×8室/10室)=760万円

空室がなかった場合の相続税評価額は、1千万円×(1-0.3)で計算される700万円となります。

空室があることで、評価額が60万円UPしてしまったことになります。

ただし、相続開始時に空室であったことが、一時的と認められる場合には、その空室部分は賃貸しているものとして取り扱います。

空室であった2部屋ともが、一時的なものであった場合には、相続税評価額は700万円ということになります。

では、一時的に空室であった場合とは、どういうことでしょうか?

一般的には、空室となった直後から、不動産会社を通じて新規の入居者募集をしていることを指します。

いつでも入居可能な状態に空室を管理している場合は、賃貸していると認めてもらえるということです。

継続的に賃貸をしている、という状況が大切になってきますので、
 
・前の入居者が退去時に、速やかに新規の入居者募集を行う
・空室の期間中に、他の用途に使用していない
・相続後の賃貸が一時的なものではないこと

などの事実関係を、整備しておく必要があります。

なお、これらは、マンションやアパートの一部が空室であった場合の取扱いとなります。

戸建ての貸家の場合は、一時的な空室という考え方をせずに、相続開始時点の現況で判断することになります。

次に土地部分の評価額ですが、アパートなどの敷地は、貸家建付地評価となり、次のように計算されます。

 更地価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

土地の更地の評価額が1億円、借地権割合60%、10室中2室が、一時的でない空室であった場合の相続税評価額は、
 1億円×(1-60%×30%×8/10)=8,560万

となります。

空室がなかった場合の評価額は、8,200万円ですので、空室があることで、評価額が360万円UPしたことになります。

さらに、土地には一定の要件を満たすと、評価額を減額できる小規模宅地等の特例というものがあります。

アパートなどの敷地の場合は、200m2まで50%の評価減を行うことができます。
 
これは生活の基盤となる事業を行っている土地については、今後も事業を継続していくという条件のもと、評価を下げてくれるのです。

ただし、一時的でない空室に相当する敷地部分は、賃貸事業を行っていないと考えられます。

よって、そのような敷地は貸家建付地評価を行えないばかりか、上記、小規模宅地等の特例も使うことができません。

一時的でない空室がある場合には、相続税評価額に大きく影響を及ぼします。

常日頃、空室管理を行うことが、相続税対策にもなるということですね。

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編集後記

両親が存命中は、兄弟間の仲は良かったものの、相続発生を機に仲が悪くなるケースはあると思います。遺言書に付言を記しておくことで、争続に至らない可能性が高まるのではと、再認識しました。

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