相続開始年の相続時精算課税【実践!相続税対策】第206号

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相続

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

12月に入りました。
12月と言えば、来年の税制改正が気になりますが、消費税軽減税率の導入と、法人税率の20%台への引き下げばかりが目立って、見送りになるものが多いですね...。

相続税関連でも株式評価の引き下げは、見送られたようですし、あまり目玉になるようなものがない気がします。

平成28年度の税制改正大綱は、12/10頃発表になるようです。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

相続開始年の相続時精算課税

相続時精算課税制度というのは、ご存知でしょうか?

60歳以上の親や祖父母から、20歳以上の子や孫が財産の贈与を受けた場合に、翌年の申告期限までにこの制度の選択を届出ることにより、財産額2,500万円までは贈与税がかからない、という制度です。

ただし、その贈与した親や祖父母が亡くなった時には、その贈与した財産は、贈与時の価額で相続財産に加算され、相続税を計算する、ということになっています。

贈与税、相続税を通じた課税の特例制度ということになります。

つまり親の財産を、子が早めに利用したい場合などに使われる生前贈与のやり方の1つである、と言えるでしょう。

では、相続時精算課税を適用しようと思って、親から子に不動産を贈与した場合に、その年に親が亡くなってしまった場合はどうなるのでしょうか?

相続時精算課税を選択する前に、亡くなってしまったのです。

不動産の贈与ですから、通常の贈与になると莫大な贈与税がかかってきます。

実は、この相続時精算課税は、相続開始(親が亡くなった)年においても、選択することができます。

通常は相続時精算課税の選択は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、選択届を提出することになっています。

これが相続開始年については、次のいずれか早い日までとなります。
・上記翌年3月15日
・相続税の申告期限(相続開始から10か月)

ですから、多額の贈与税を払う必要はありません。

ただ、そもそも相続開始年の贈与は、贈与税の対象にはならず、相続税の対象になります。

相続財産に含めて相続税を計算するのです。

そうなると、相続時精算課税を選択する意味がなくなりますね。

相続時精算課税を選択しても、選択しなくても結局は相続財産に加算されますので、意味がないわけです。

ただし、相続により財産を取得しなかった人に関しては、相続開始年の贈与であっても、贈与税はかかってきます。

したがって、このような方の場合には、相続時精算課税を選択して、相続税を払った方が得策ということになります。

編集後記

今年も忘年会の時期ですが、最近は一部新年会にしようという動きが増えてきた感じがします。私の周りだけかも知れませんが、毎日忘年会はキツくなってきたので、新年会の方が新鮮な感じでいいかなと思います。でも、これも毎日になるとまた、結局キツくはなりますが...。

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