不動産管理会社による節税対策 基礎編【実践!相続税対策】第188号

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皆様、おはようございます。
資産税チームの高橋貴輝です。

今年から、相続税の基礎控除が下がり、相続税の大増税が始まりましたが、早速、その基礎控除を上げることが検討されているようです。

と言っても、無条件に上がるわけではなく、遺言書を作成し、その遺言書どおりに相続をした場合に、数百万円程度、基礎控除を上乗せするというものです(遺言控除と呼ばれているようです)。

現時点では、まだ検討段階で、3年後あたりを目処に運用を開始する見込みのようです。

したがって、今後は税金の対策としても、遺言書の作成は大変有効になっていくものと思われます。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

不動産管理会社による節税対策 基礎編

不動産を活用した節税対策の手法として、よく不動産管理会社の設立という話が出てきますが、今回はその解説をしていきたいと思います。

まず今回は、節税効果などを解説する前に、「どのような会社」を「どのように設立し」、「どのように運営していくか」という基本的なところから始めたいと思います。

一口に不動産管理会社と言っても、その形態には「建物保有型」「土地保有型」、「管理型」など様々です。

その中でも、最も一般的な形態は、「建物保有型」ですので、今回はこれを中心に解説していきたいと思います。

ではまず、建物保有型とは何か?

これは資産家の方がお持ちの、土地、建物について、建物のみを法人に移転し、法人で賃貸経営をしていくというものです。

家賃は法人で受け取り、資産家自身や、場合によってはその家族に対して、「役員報酬(給与)」という形で分配していきます。

ではなぜ、土地については移転しないのでしょうか?
それは…

・土地は、買取資金が膨大であるため
・土地は、個人で所有していた方が、小規模宅地等の特例の適用を受けることができ、節税効果が高いから

といったものが主な理由です。

したがって、これらの理由の当てはまらない場合、たとえば、

・資金調達が比較的容易な場合
・小規模宅地等の特例は自宅で使用しているため、賃貸用の土地では適用を受けない場合

などの場合は、「土地保有型」も検討対象となる事がありますので、そちらの検討も併せて行うことが大切です。

次に、重要な論点として、「誰が法人の株主になるか?」ですが、できる限り、「子供が株主になる」ことが望ましいと言えます。

なぜかと言いますと、法人の株式も当然、財産となります。

これを資産家自身が持っていたのでは、当然、相続財産となってしまいますので、子供が株主になる事で、子供に財産を移転することができるからです。

しかしながら、場合によってはやむを得ず、資産家自身(親)が株主となる場合があります。

たとえば、法人は建物を資産家から買い取る必要がありますが、その際の買取資金を、子供が調達できない、ということはよくあります。

その場合には、親が株主となり買取資金を出資することで、資金調達をするというものです。

ただ、この場合も分割による取得や、銀行借り入れなど、様々な資金調達の方法があります。

また、その後の資金の流れなどを、総合的に勘案し決定していく必要がありますので、買取資金がないからといって、安易に親が株主にならない方が、良いと思います。

最後に、「建物所有方式」の法人を設立するにあたり、税務上の注意点を1つお伝えしたいと思います。

それは、「土地の無償返還の届出書」を提出することです。

スペースの関係上、詳細な解説は省略させていただきますが、これを提出しないと、借地権の贈与とみなされて、多額の税金が、課税されてしまう可能性があります。

この用紙の提出ひとつで、その課税を防ぐことができますので、必ず忘れずに、提出するようにしてください。

以上、今回は「基礎編」ということで、解説をしてまいりましたが、次回、私(高橋)が担当させていただく第191号では、不動産管理会社のメリット、デメリットなどを解説させていただきたいと思います。

編集後記

先日、あるお客様の土地の実地調査に行ったところ、突然の雷雨に見舞われ、さんざんな目にあいました。
しかし、その土地は、窪地となっていて、大変水はけが悪い土地だったので、水たまりの具合を確認することができ、思わぬ収穫でした。
現在、何とか評価減をすることができないか、検討中です。

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