空き家対策特別措置法(その2)【実践!相続税対策】第183号

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相続

皆様、おはようございます。
税理士の後藤文(あや)です。

梅雨真っ盛りですね。

晴れたかと思ったら雨、長靴をはいて出ると晴れる。。。

天気予報もコロコロ変わっていくので、対応が大変です。

天気に一喜一憂されず、頑張らねば!ですね。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

空き家対策特別措置法(その2)

前回に引き続き「空き家対策特別措置法」に関するお話です。

前回は「特定空き家」とは、どのような空き家を指すのか、また、「特定空き家」に認定された場合の措置などについて、お話ししました。

今回の法律施行により、

・「特定空き家」に認定されると、固定資産税が最大6倍(更地と同じ水準で課税)になる。

・危険性の度合いによっては、自治体によって撤去される。

ということが、決まりました。

ただし、上記撤去については、現実にはスムーズに進まないのでは、という見方もあります。

空き家は、基本的に不要不急の住宅であるはず、です。

そのような住宅の撤去費用を、果たして所有者は払うのだろうか、というところが問題です。
(もちろん、払わなければいけないのですが)
 

ある地方では、600万円の解体工事代に対し、所有者から回収できたのはたった3万円だったという話もあります。

その差額は、誰が負担するのか。

そうです、税金を投入することになるのです。

 
危険な空き家については、早急に対処しなければいけません。

しかし、問題に取り組むということは、同時に大きな公的負担が生じる可能性が高い、とう話でもあるのです。

ゆえに、この問題は、国にとっても大きな問題なのです。

「空き家」問題と切り離して考えられないのが、「相続」という制度だと思います。

相続の場合、欲しいもの、使えるものだけが財産として残されているとは限りません。

欲しくないものを、相続することもあれば、「もらえるものはもらっておこう」くらいの気持ちで、相続することもあります。

どうしても必要なものではない、だから「空き家」になってしまうのです。

反面、思い入れのある実家などを相続した場合でも、自分の家があるため住むわけにはいかず、思い入れがあるため取り壊すわけにもいかず・・・と。

このような場合も、「空き家」へと進んでしまいます。

理由はさまざまでしょうが、いずれにせよ、その不動産をどのように管理・運用していくかが大切です。

家は、人が住まなくなると急速に傷みます。

売る、貸す、壊す。

問題物件になる前に、早めに手を打つことです。

放置期間が長いほど、その後のコストは増大していきます。

法律施行にともない、民間企業が代行して、空き家を管理するサービスや、空き家を診断し、活用方法を提案するサービスを開始しています。

たとえば、空き家をリノベーションして、カフェやシェアハウスなどに改造したり等々。

地域の活性化にもつながっているようです。

木造住宅密集地域などでは、現在の法令では再建築できない状況のまま、空き家が放置されていることもあります。

取り壊すことありき、で安易に取り壊してしまうと、そのあとの使い道に困ることがあるかもしれません。

まずは、不動産業者などの専門家に相談することが、解決への近道なのではないかと思われます。

仮に、相続のタイミングで検討の余地があるならば、相続放棄をするのも選択肢のひとつです(ただし、他に欲しい財産がない場合に限りますが)。

放棄をした財産は、最終的には国に帰属することになります。

また、すでに相続をした物件であれば、自治体等に寄附をするという方法もあります。

財産の価値は、量より質だと思います。

問題のある財産を残されては、相続人も困ります。

“問題は先送りにせず、自分の代で整理をする”

財産よりもその思いが、相続されていくのではないでしょうか。

編集後記

2回にわたり「空き家」についてばかり考えてきました。
日本に住んでいると、空き家が増えていく状況は、とても理解できます。
しかし、このような状態は、海外から見ると非常に特異のようです。
海外では、建物はリノベーションを繰り返すなかで価値が増すという考え方。長持ちする家を、大切に使い継いでいくというのが普通なのです。
日本では、今でも毎年80~90万戸の住宅が建築され、中古住宅の購入率は10%ほど。
「せっかく買うなら、新しいもの」この発想を転換するのは、日本人にとっては簡単ではないかもしれませんね。。。

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