小規模宅地等の特例・更地の貸付【実践!相続税対策】第175号

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皆様、おはようございます。
税理士の後藤文(あや)です。

本当に良い気候になりましたね。

こないだまでは、安定しない空模様でしたが、最近は晴天続きで、夏の到来を感じるほど暑い日もあります。

このままカラッと暑くなるならまだいいのですが、その前に梅雨ですね。。。

この晴天続きの貴重な時期を大切に使いたいと思います。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

小規模宅地等の特例・更地の貸付

小規模宅地等の特例は、相続税の計算をするうえでは、かなり使用頻度の高い特例です。

この特例を受けられる宅地等は、大きく分けて、次の2種類の宅地等です。

・被相続人等の居住用の宅地等
・被相続人等の事業用の宅地等

※被相続人等とは、被相続人または被相続人と生計を一にしていた親族をいいます。
 
事業用の宅地等は、さらに貸付事業用と、それ以外の事業用に分けられ、減額割合なども異なってきます。

上記の宅地等について、特例の適用を受ける場合には、相続開始の直前において、その宅地等を「建物または構築物」の敷地として使用している、という要件がつきます。

更地の状態では、小規模宅地等の特例の適用は受けられないのです。

居住用の宅地には、居住のための建物があり、事業用の場合にもその上に存する建物を使用して事業を行っていることが多いと思われます。

ただ、貸付けの場合はちょっと違います。建物等のない更地を貸すケースも多くあるからです。

そこで今回は、この貸付事業用宅地等について、どのような場合に小規模宅地等の適用要件を満たしていくのか、などを確認をしていきたいと思います。

貸付事業の用に供されている宅地等の場合、先に述べた「建物または構築物」の有無が、重要なポイントになります。

建物については、説明するまでもありませんが、構築物というと日常生活にはあまりなじみのないワードなのではないでしょうか。

身近なところで言うと、立体式の駐車場や、駐車場設備に見られるアスファルト舗装などを想像してもらえるとよいかと思います。

駐車場には、砂利が敷いてあるものもよくあります。一見、小石がゴロゴロしているだけですが、実はこの砂利も構築物に該当するのです。

ただ、砂利の場合は、量が少なかったり、砂利が埋没して地面が露出した状態だと、ちゃんとした構築物とは認めらない場合があるので、実態を把握することが大事です。

また、適用にあたって貸付の規模は問わないため、どんなに広い敷地であっても、地盛りや整地をしただけの、構築物のない駐車場は、特例の対象外となります。

では、建物や構築物を建築しなければ、貸付をしても特例の適用はない?と思われがちですが、そんなことはありません。

被相続人が、生前に更地の貸し付けを行い、相続開始以前に、賃借人の側で、その更地の上に建物や構築物を建てていれば、その宅地等は小規模宅地等の特例の対象となるのです。

よくあるのが、コインパーキング業者に更地を貸付けるパターンです。

賃借人であるコインパーキング業者は、借りた更地にアスファルト舗装を行い、車止めや精算機などを設置します。

すべてを業者負担で行うことが多いため、貸主に負担が生じない契約になっていることもあります。

この場合も、業者が行った舗装等が、構築物として認められるものであれば、貸主側では小規模宅地等の特例を受けることができるのです。

ちなみに、特定居住用宅地等や、特定事業用宅地等(貸付事業用は除く)の適用においては、その上に存する建物や構築物は、被相続人または親族の所有物であることとされています。

駐車場形態での貸付けを想定して、話を進めましたが、たとえば、借主が、借りた更地に自らの居住用建物を建てたり、賃貸物件を建てる場合も同様に、適用対象となります。

親族に土地だけ貸して、その上に親族が建物を建てて住むというのもよくあるケースです。

ただし、相当の対価を得て継続的に行うものでなければ、不動産の貸付業と認められないため、親族間での賃貸については、対価の設定も重要ポイントです。

貸付事業用として小規模宅地等の特例を受ける場合には、上記要件に加え、その宅地等を相続税の申告期限まで所有し、かつ、貸付事業を継続している、ことが必要となってきます。

相続後、申告期限までに賃貸業をやめてしまったら適用はありませんので、くれぐれもご注意ください。

編集後記

ネパールの震災、大変ですね。

日本も、震災大国として他国にたくさん助けてもらっている分、このようなときには国を挙げて応援していくことが大事だと感じます。

困っている人を助けるところから、未来に続く信頼関係が広がっていくといいなと思います。

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