直系尊属からの贈与【実践!相続税対策】第160号

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
gs130_l

皆様、あけましておめでとうございます。
税理士の後藤文(あや)です。

お正月はいかが過ごされましたでしょうか。

昨年末に、平成27年度の税制改正大綱が発表されました。

例年はもっと早い時期に発表されますが、今回は、選挙の影響でずれ込みました。

その内容については、今後少しずつご紹介していきたいと思います。

本年も、このメルマガを読んで下さっている皆様に、有益な情報をお届けできるよう尽力してまいります。

それでは、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

直系尊属からの贈与

昨年末のメルマガで、贈与税の改正点のうち、27年1月以降に変更される次の2点について、ご紹介しました。

1、相続時精算課税制度(適用要件の見直し)
2、贈与税の税率(新設・改正)

若い世代へ資産の移転を促進させようと、親や、祖父母などの直系尊属からの贈与については、贈与税を優遇する制度が新設されたわけです。

贈与税の税率計算においても、
 
・20歳以上の者が、直系尊属から受けた財産を「特例贈与財産」
・それ以外の財産を「一般贈与財産」

として、「特例贈与財産」の贈与には、低めの税率を適用することになりました。

今回は、贈与税の税率変更に伴う、具体的な計算について、ご紹介したいと思います。

ちょっと難しいかも知れませんが、お付き合いください。

同じ年に、一般贈与財産だけ、または、特例贈与財産だけ、の贈与を受けた場合には、改正後のそれぞれの税率に基づき、これまでどおりの計算を行います。

ただし、同じ年に、特例贈与財産と一般贈与財産の両方の贈与を受けた場合には、贈与税の計算には注意が必要です。

一般贈与財産と特例贈与財産では、同じ贈与額でも税率が異なるため、調整計算をしないといけないからです。

計算方法としては・・・
 
一般贈与財産と、特例贈与財産のそれぞれについて、次のように税額計算を行い、それらを合計した額が、その年分の贈与税額となります。

(イ)一般贈与財産
課税価格×一般贈与財産の税率×(一般贈与財産の価額÷合計贈与価額)

(ロ)特例贈与財産
課税価格×特例贈与財産の税率×(特例贈与財産の価額÷合計贈与価額)
 
(ハ)贈与税額 =(イ)+(ロ)

※合計贈与価額 = 一般贈与財産の価額+特例贈与財産の価額

※課税価格 =(一般贈与財産の価額+特例贈与財産の価額)-基礎控除110万円

たとえば・・・

同じ年に、兄から100万円、父から400万円の贈与を受けた場合。
調整計算では、次のようになります。

(イ)兄からの贈与(一般贈与)
390万円×(20%-25万円)×(100万円÷500万円)=10.6万円

(ロ)父からの贈与(特例贈与)
390万円×(15%-10万円)×(400万円÷500万円)=38.8万円

(ハ)(イ)+(ロ)=49.4万円

※合計贈与価額 100万円+400万円=500万円

※課税価格 (100万円+400万円)-110万円=390万円

仮に、上記の例で、平成26年以前に贈与を受けたとしたら・・・

(100万円+400万円-110万円)×20%-25万円=53万円

今年、特例贈与財産として贈与を受けた場合と比べると、

53万円-49.4万円=3.6万円 → お得になっています。

今回の例では、贈与額が少額なため、その差額があまり大きくありませんが、特例贈与財産を多く贈与する場合は、その差額も大きくなります。

この改正により、子供や孫への贈与は、以前よりお得にできることになります。

是非、活用をご検討ください。

編集後記

9日間、年末年始のお休みがあったのですが、弊社では数人の者が体調不良で寝込んでいたようです。

インフルエンザもとても流行っているようで、まだまだ注意が必要ですね。

インフルエンザの予防接種は毎年受けているため、気楽に考えていましたが、ウイルスの型が違うとかかってしまうんですよね。

健康に注意して、今年も頑張っていきたいと思います。

メルマガ【実践!相続税対策】登録はコチラ
http://www.mag2.com/m/0001306693.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る