小規模宅地等の特例・入所前に子供等の家に転居の場合【実践!相続税対策】第152号

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Wheel chair

皆様、おはようございます。
税理士の後藤文(あや)です。

来年10月から消費税を10%に引き上げるかどうかを判断するため、有識者に意見を聞く「点検会合」が始まっています。

初日は、有識者等8人中5人が予定通りの増税に賛成、ただし大型の経済対策は必要、という意見のようです。

借金漬けの日本から脱するためにも、消費税増税はやむを得ないかもしれませんが、万民に影響のある税金であるだけに、その判断もかなり難しいですね。。。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

小規模宅地等の特例・入所前に子供等の家に転居の場合

今回も、小規模宅地等の評価減のうち、老人ホーム絡みの情報をお知らせします。

特定居住用宅地等として小規模宅地等の評価減を適用するには、その宅地等は、相続開始直前に被相続人等の居住の用に供されていたものでなければなりません。

「被相続人等」とは、被相続人だけでなく、被相続人と生計を一にする親族を含みます。

そして「居住の用」とは、実際に住んでいること、また被相続人が老人ホームに入所した場合には、入所直前まで被相続人の居住の用に供されていた場合も含まれます。

被相続人が自宅に居住した状況で相続が発生する、または、自宅を出て老人ホームに入所後、相続が発生する・・・このような状況であれば、その自宅が特定居住用宅地等であることは明確です。

しかし最近は、介護が必要な状況になっても、すぐに老人ホームに入所できないことが多くあります。

特に特別養護老人ホームは、数年間入所待ちの場合もあるようです。

一人暮らしや、老老介護という現実を前に、親との同居を考える方も少なくないと思われます。

その場合、親の自宅で同居することもあると思いますが、介護する側の生活維持のため、場合によっては、親を呼び寄せることもあるのではないでしょうか。

そこで注意が必要なのが、小規模宅地等の評価減の対象となる「特定居住用宅地等」の適用要件についてです。

子供の家に移り住み、そこから老人ホームに入所した場合は、子供の家が「被相続人の自宅」となってしまいます。

そうなると、親の本来の自宅について、小規模宅地等の特例を受けられなくなってしまう可能性があります。

もし子供の家の敷地が、親(被相続人)のものであれば、その宅地等を被相続人が居住していた宅地等として、評価減の適用を受けることは可能です。
 
ただし、空き家となった被相続人の元々の自宅については、直前に居住をしていないため、こちらは適用対象外です。

あわせて注意が必要なのが、どこが自宅であったかの判断です。

自宅とは、生活の本拠地のことなので、それがどこであったかが問題になります。

老人ホームの入所時期が決まっており、それまでの間、一時的に子供の家にいただけでは、生活の本拠が移ったとは言い難く、子供の家に居住していたと認められる可能性は低いでしょう。

ただ、入所時期が未定で、その後もずっと居住を続けていれば、生活の本拠は移っていると考えられるため、被相続人所有の、子供の家の敷地が小規模宅地等の適用対象となってきます。

これらの判断については、あくまで事実認定となります。

住所さえ移しておけばよいというものではないため、評価減を受けられる状況にあるのか、移り住む前に事前の確認をしておくことが大切です。

編集後記

10月は、子供の通う保育園、非常に行事が多い月でした。
運動会、いも掘り遠足、ハロウィン等々・・・(かなり体力消耗しました)
秋といえば食欲の秋!ぐらいにしか思っていませんでしたが、実は秋はイベントが多いんですね。

やはり気候が良いからでしょうか。
でも気候の良い時期は短いもので、多分気付けば冬になっているのでしょうね。

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