賃貸建物を建築中に死亡した場合の評価【実践!相続税対策】第145号

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相続

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

今週はバタバタで(いつもかも知れませんが。(笑))、発行が土曜日になってしまいました。

遅ればせながらお送りします。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

賃貸建物を建築中に死亡した場合の評価

アパートやマンションなどの賃貸用建物を建築中に、死亡した場合は、その建物や土地の評価はどうなるのでしょうか?

賃貸物件の敷地については、貸家建付地として概ね20%程度の評価減をすることができます。

また、一定要件を満たせば、小規模宅地等の特例により、上記の評価からさらに最大200m2まで50%の評価減をすることできます。

また、建物については、貸家として通常の評価額から30%の評価減をすることができます。

ただし、これらはあくまで相続が発生した時点で、賃貸をしている、賃借人がいるという前提です。

賃貸をしていない、賃借人がいない状況では、原則として上記のような評価減をすることができません。

ただ、建物が老朽化して建替えざるを得ない時に、相続が発生して上記のような評価減を受けられなくなるのでは、おちおち建替えすることもできませんね。

そこで、一定の場合には、上記の評価減を受けることが可能となっています。

まず、小規模宅地等の特例ですが、これは下記のような要件を満たせば、評価減を受けることができます。

1.以前から賃貸事業をやっていた建物を建替える場合

2.建築中の建物は、被相続人あるいはその親族の所有にかかるものであること

3.相続した親族等が相続税の申告期限まで賃貸事業を継続していること

次に貸家建付地評価ですが、これは建物が相続発生時に建築中で、借家人が未入居である場合には、原則として貸家建付地評価を行うことができません。

そのため、評価減はなく自用地評価となります。

ただし、次のような場合は、貸家建付地評価を行うことも可能です。

1.建て替え前の賃借人が、建て替え後の建物に入居することになっている

2.したがって、立退料などの支払いはしていない

3.敷金等の支払いがあり、賃貸借契約が成立済みである

このような状況であれば、貸家建付地になる可能性があるので検討しておく必要がありますね。

小規模宅地等の評価減と、貸家建付地の評価減では、上記のように取り扱いが違ってくるのです。

これは意外と知られていないかも知れません。
是非、ご注意ください。

なお、建築中の建物については、かかった建築費(出来高)の70%評価となります。

貸家の30%評価減は、まだ賃貸していませんので、貸家建付地と同様に、控除することはできません。

建物を建替える際は、単に老朽化したから、ということだけではなく、相続税評価やそれによる相続税の影響なども十分に検討した上で、実行しないといけないですね。

編集後記

今週は3連休ではなく、飛び石の連休ですね。これからちょっと伊豆の方に行ってこようと思いますが、残念ながら1泊で帰ってこないといけないですね。

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