相続税納税のために土地を売った場合【実践!相続税対策】第143号

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Apartment

皆様、こんにちは。
税理士の北岡修一です。

昨日今日で、5,000人に迫る大きな勉強会に参加しています。
これだけの数がいると、お昼食べに移動するだけでも大変ですね。

ではこれから参加してきます。
 
ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

相続税納税のために土地を売った場合

来年、平成27年1月から、相続税の基礎控除が4割カットされ相続税が増税になる、という話は多くの方が知るようになったように思います。

ただ、来年改正になるのは、それだけではありません。

改正になるものの1つに、「取得費加算の特例」があります。

その中でも、土地の取得費加算の特例が改正されます。

この特例は、相続した財産を、相続があった時から3年10か月以内に売却した場合は、その財産について支払った相続税を、売却価格から差し引ける、という規定です。

すなわち、相続税を払うために、相続した財産を売らざるを得なかった時などは、少しでも譲渡所得税の負担を和らげるために、支払った相続税は引いてあげてましょう、という規定です。

もちろん、相続税を払うため、でなくても構いません。現金化して遺産分割する場合もありますし。

この場合、売却する財産が土地の場合には、優遇されています。

土地を多数相続した場合、その内の一部の土地を売った場合でも、すべての土地にかかった相続税を、譲渡所得の計算上、差し引けるのです。

たとえば、A、B、Cの3つの土地を相続して、その相続税として9,000万円の相続税を払ったとします。

この相続税を払うために、Aの土地だけを売った場合でもあっても、ABCの3つの土地にかかった9,000万円の相続税を譲渡所得から引くことができるのです。

したがって、Aの土地が9,000万円で売れたとしても、譲渡所得税は一切かからないことになります。

これは土地だけの特例です。取得費加算は他の財産、たとえば有価証券を売った場合も適用できるのですが、譲渡所得から控除できる相続税は、その売った分の相続税しか、差し引けません。

この規定ができたのは、土地の評価が高かった頃ですから、それが考慮されていたのですね。

でも、今はもうそんなことはありません。土地はどんどん下がり続けてきました。

そこで、遅まきながら、来年平成27年1月以後の相続については、上記の優遇規定が廃止され、土地についても売った部分の土地の相続税しか差し引けなくなります。

土地をたくさん持っている方の、相続税支払いはこれによって少し厳しくなってしまいますね。

開始は来年平成27年1月1日以後に、亡くなった場合から適用できない、ということですから、時期のコントロールはすることができませんね。

そのつもりで、納税資金なども考えておかなければいけませんので、是非、注意ください。

編集後記

今日の話ですが、私どものお客様でたくさん土地を持っている方が、今年90歳以上で大往生しました。なくなられたのは悲しいことではありますが、土地の取得費加算を考えると、今年と来年では大違いです。元々亡くなられた方は、自分が亡くなった場合は、この土地とあの土地を売って相続税を払え、と言っていましたので、しっかりそれを実行してくれた...みたいな、相続人の方とそんなことを話していました。

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