相続した後、交換すると...【実践!相続税対策】第117号

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Apartment

皆様、こんにちは。
税理士の北岡修一です。

今日はめずらしく夕方の配信になりました。

確定申告の時期で、様々な相談が来ておりますが、相続の相談も多いですね。

限られた遺産をどのように分割するか、特に土地が1カ所しかない場合はどうするか、など相続人間でなかなか決めることができない事例もあります。

今日は、そんな事例を取り上げてみたいと思います。

相続した後、交換すると...

Aさん(兄)、Bさん(弟)は、2人兄弟で、昨年暮れに父親が亡くなりました。母親は早くに亡くなっています。

お父さんの財産は、多少の預金と、Aさんが父親と同居していた自宅の土地です。

お父さんの土地に、Aさんが家を建て、Aさん家族とお父さんは同居していました。

自宅の土地は、Aさん家族が住んでいますから、Aさんが相続するのが自然です。

ただ、そうなるとBさんが相続する預金は、わずかであり、Aさんと財産の均衡が取れません。

圧倒的にBさんの相続する財産が少ない、という状況になってしまいます。それではBさんは、納得しません。

そこで、自宅土地をAさんが6割、Bさんが4割取得することにしました。Bさんは、それに預金を相続すれば、価値的には、ほぼAさんと同じになります。

その上で、Aさんが以前から保有している別のX土地と、Bさんが相続したAさん自宅土地の4割を交換しよう、ということになりました。

交換の場合には、等価交換であることなどの要件を満たせば固定資産の交換の特例を受けることができます。

その場合には、譲渡はなかったものとされ、譲渡所得税は発生しないことになります。

それにより、交換後は、Aさんの自宅土地はすべてAさんが所有し、X土地はBさんが所有する、というきれいな状態になります。

これで、万事うまくいくかと思ったら、そうはうまく行かないのです。

固定資産の交換の特例は、交換のために取得したものには、適用がありません。この取得には相続も含まれるのです。

あらかじめ、交換する意図を持って、遺産分割をしたのであれば、交換の特例は適用することができません。

では、ある程度の期間、BさんはAさん自宅土地を保有し続け、数年後に交換したらどうか、という案も考えられます。

決して交換のために取得したのではないですよ、ということです。途中から事情が変わって、交換することになった、としたらどうなのでしょうか?

交換のために取得したかどうかは、あくまで、本人たちの意志ですから、何とでも言えます。

この場合、税務ではどう取り扱うのでしょうか?

BさんがAさん自宅土地を相続したことに、合理的な理由があるかどうか、がポイントになります。

一般的に考えれば、Aさん家族が住んでいる自宅の土地をBさんが相続する合理的な理由があるとは、考えられないでしょう。

Bさんにとっては、何の利用価値もないからです。

ということは、やはり当初から交換をすることを目的として取得した、ということに認定されてしまうでしょう。

そもそも相続の際に、Aさん自宅土地は、Aさんが相続し、
その代償財産として、AさんはBさんにX土地を差し出せばいいのです。

ただし、この場合には、X土地は譲渡したものとされ、Aさんには譲渡所得税がかかってしまいますが。

税務的には、この譲渡所得税を逃れるために、回りくどい交換の方法を取った、とも思われてしまうでしょうね...。

ということで、このような方法を取ることは、よくあるかも知れませんので、ご注意ください。

編集後記

確定申告の時期ですね。譲渡や贈与がある方、特に特例を利用する方は、できるだけ早めにやった方がいいですよ。

添付書面が足りなかったり、計算が間違えたりしても、期限内であれば、追加で出したり、出し直しが可能ですので、早目に申告をしましょう。

弊社では、確定申告代行サービスのサイトを作っています。
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申し込み締め切りは、3月3日です。

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