負担付贈与に注意【実践!相続税対策】第108号

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相続

皆様、おはようございます。
資産税チームの高橋貴輝です。

先日、弊社代表の北岡が書籍を出版いたしまして、お客さまなどから、お祝いのお花をたくさんいただきました!
 
ありがとうございました。

現在、スペースの都合で、私の周りに大量のお花が飾ってあるのですが、いいにおいに囲まれて、リラックスして仕事ができている今日この頃です。
 
ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

負担付贈与に注意

賃貸アパートなどを所有されている方は、何かしらの理由でそのアパートを子供に贈与することなどもあるかと思います。

その際、借入金の残債がある場合は、それ以降の返済は、子供が行っていく、というのが通常ではないかと思います。

このように、借金などの負担付で贈与することを、そのままですが、「負担付贈与」といいます。

今回は、このような場合にどのように税金が課税されるかについてのお話をしていこうと思います。

例として、アパート(敷地を含む)の時価5,000万円、借入金の残債4,000万円について、アパートを子供に贈与し、残債4,000万円は子供が返済するとした場合、まず思いつくのは、贈与税ではないかと思います。

子供は、マンションをもらったのですから、その分の贈与税を支払わなくてはいけません。

ただし、ただでもらったわけではなく、4,000万円の借金付きですので、5,000万円-4,000万円=1,000万円に対して、贈与税がかかることになります。

ただし、重要なのは、この5,000万円というのは、路線価などを使った相続税評価額ではなく、市場価格(時価)である、ということです。

通常の贈与の場合は、路線価等による相続税評価額(時価の8割程度)で課税されますが、負担付贈与の場合は、時価になってしまうというデメリットがあります。

さて、これで課税関係は終わったかと思われるかも知れませんが、実は、まだ終わってはいないのです。

何と、贈与をした親にも税金が課税されてしまうのです。

何の税金かといいますと、譲渡所得税です。

しかし、親は贈与こそしましたが、譲渡はしていません。
それで、なぜ譲渡所得税が、課税されてしまうのでしょうか?

譲渡とは売却のことですが、売却は、対価をもらった上で、ものを引き渡して、はじめて成立します。

今回の場合も、一見、もの(アパート)の引渡はありますが、対価はもらっていないように見えます。

しかし、よくよく考えてみると、親はただでアパートをあげている訳ではないですよね。

先程、子供の立場でも、「ただで、もらっているわけではなく、4,000万円の借金付き。」というお話をしました。
 
ということは、親としても、ただであげているわけではなく、借入金の負担がなくなるという「対価」をもらった上で、あげている、と考えることができます。

これで、対価とものの引渡がそろいましたので、立派な譲渡ということになるのです。。
 
したがって、譲渡所得税が課税されることになります。

では、譲渡所得はどのように計算されるかといいますと…

譲渡対価-(取得費+譲渡費用)
 
という計算式で計算されますが、今回の場合は、次のようになります。

※今回は便宜上、取得時の付随費用や譲渡費用などはなかったものとして考え、取得価額も不明のため、5%の概算取得費を適用するものとして計算します。

4,000万円-4,000万円×5%=3,800万円

この3,800万円に対して、譲渡所得税が課税されることになってしまうのです。

ポイントは、譲渡対価の金額は、借入金の残債であるということです。

負担付贈与は、時価での贈与になる、ということと、

贈与した方は、消滅した借入金債務で、譲渡したことになる、

というダブルの税金がかかるのです。

このように、意外なところから課税されてしまうことがありますので、くれぐれもご注意ください。

以上となります。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

編集後記

先日、あるお客様と会食をさせていただく機会がありました。
代々木にある、code kurkkuというお店だったのですが、とても雰囲気がよく、料理もおいしかったです。

音楽プロデューサーの小林武史さんが、プロデュースしたお店なだけあって、併設されている音楽Barの音響が今までに聴いたことがないぐらいの高音質でした!

皆様も、機会があればぜひ一度行ってみてはいかがでしょうか?

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