単純承認と限定承認【実践!相続税対策】第100号

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皆様、おはようございます。
資産税チームの高橋貴輝です。

おかげさまで、今回で、この「実践!相続税対策」も100回目を迎えることができました。
 
私は、第77回から隔週で担当させていただいておりますが、分かりやすく伝わっていますでしょうか?

これからも、皆様に少しでも相続に関して知っていただけるよう、分かりやすい解説を心掛けて、頑張ってまいりたいと思います。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

単純承認と限定承認

相続が発生した場合、財産の承継方法としては、次の3つの方法があります。

1.単純承認
⇒ 財産、債務のすべてを引継ぐ方法

2.限定承認
⇒ 承継した財産の金額を限度として、債務を引継ぐ方法

3.相続放棄
⇒ 財産、債務を一切引継がない方法

通常であれば、「1.単純承認」の方法を取られる方が多いかと思います。

この場合であれば、特に手続等は必要ありません。

ただし、万が一亡くなられた方に多額の借金があり、相続財産だけでは返済しきれない場合は、「2.限定承認」や「3.相続放棄」の方法を取ることになるかと思います。

※ 相続放棄については、第88号、第90号をご参照下さい。

この限定承認をする場合には、次の点に注意する必要があります。

1.3ヶ月以内に、家庭裁判所で手続きをすること
2.相続人全員の同意が必要であること

まず、3ヶ月以内の手続きについてですが、この期間を過ぎてしまうと自動的に、「1.限定承認」をしたことになってしまいます。
 
しかし、相続財産の調査に時間がかかってしまうなど、どうしても3ヶ月以内に限定承認するかどうかが決められない場合もあります。

このような場合には、その3ヶ月以内に家庭裁判所へ申し出れば、期間を延長してもらうこともできます。

つまり、3ヶ月以内に何らかのアクションは起こさなければならないということですね。

この点は、相続放棄と変わりありません。

しかし、「相続人全員の同意が必要であること」という点は、相続放棄にはないものです。

つまり、誰か一人でも単純承認を選択した場合には、他の相続人の方は、限定承認を選択することが出来なくなってしまう、ということになります。

ただし、相続放棄を選択した方がいる場合は、その放棄をした人は、初めから相続人ではなかったということになりますので、

他の方全員の同意があれば、限定承認を選択することは出来ます。

以上が、注意点となりますが、上記のような煩雑さから、実際に利用する人は少ないようです。

ただ、決して悪い制度ではありませんので、多額の借金がある方の相続については、限定承認も検討していただくのがよいかと思います。

また、借金はありそうだけど、どれぐらいありそうなのかは分からないなどという場合も、

相続放棄をしてしまうのではなく、限定承認を選択しておき、後日、やはり多額の借金があったというのであれば、相続財産の範囲内で返済する、という選択肢も考えられます。

借金が相続財産の範囲内であれば、通常に返済すればいいだけです。

以上、今回は、限定承認という制度の簡単な概要をご説明させて頂きました。

次々回の第102号では、限定承認を行った場合の税務について、解説していきたいと思います。

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。

編集後記

先程、安倍首相が消費税増税を発表したというニュースがありました。
同時に、復興特別法人税を1年前倒しで廃止する案も検討されているようですね。

また、増税分3%中2%は景気対策に使うという話もありますし、この増税で、せっかくの景気が冷え込まないよう願いたいものですね。

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