消費税増税と直系尊属からの住宅取得等資金の贈与について【実践!相続税対策】第187号

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
相続

皆様、こんにちは。
資産税チームの利根川裕行です。

今回、初登場になります。これからよろしくお願いします。
 
ところで、梅雨明け後は各地で猛暑が続いていますが、皆さま、お元気でお過ごしでしょうか?

ニュースでは熱中症についての情報をよく目にするようになりました。炎天下の野外だけでなく室内でも多く発生する熱中症。

その内容を知って留意し、熱中症予防グッズなどを利用したりしながら、これから本格的に続く暑さを乗り切りましょう。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

消費税増税と直系尊属からの住宅取得等資金の贈与について

すでにご存じかとは思いますが、平成29年4月1日より消費税の税率が、8%から10%に増税になります。

この消費税増税を見据えて、直系尊属からの住宅取得等資金の贈与の非課税枠が、拡充されています。

この制度の概要ですが、平成31年6月30日までに、父母や祖父母などから住宅取得等資金の贈与を受けた子や孫が、

贈与を受けた年の翌年3月15日までに、このお金を元手にして自分が住むための家を購入して、住みはじめた場合には、一定金額まで贈与税を課税しない、というものです。

なお、非課税金額は、住宅取得等の契約の締結時期と、購入する住宅等の消費税率が何%か、さらに購入する住宅の性能によって異なってきます。 

一般住宅を購入する場合の非課税限度額をみてみましょう。

1.平成27年12月まで・・・1,000万円

2.平成28年 9月まで・・・  700万円
 
3.平成29年 9月まで・・・  700万円+1,800万円(増税枠)=2,500万円
        
上記3.の期間で、消費税率が8%から10%に変更になります。
  
消費税率が10%の場合には、それまでの700万円に、消費税10%枠として1,800万円を足した金額の合計2,500万円が、非課税となります。

3.の期間であっても消費税率が10%でない場合は、700万円が非課税ということになります。

さらにその先もみてみます。
  
4.平成30年 9月まで・・・  500万円+  500万円(増税枠)=1,000万円

5.平成31年 6月まで・・・  300万円+  400万円(増税枠)= 700万円

特に検討が必要なのは、消費税増税開始日である平成29年4月1日を含んでいる3.の期間になります。

たとえば、

「平成28年11月に住宅資金の贈与を受けて住宅購入の契約を締結し、平成29年1月に引き渡しを受け住み始めた場合」

・・・住宅に係る消費税は8%であるため、贈与税の非課税限度額は、増税枠がない700万円となります。

しかし、3ヶ月遅れの、

「平成29年2月に住宅資金の贈与を受けて住宅購入の契約を締結し、平成29年4月に引き渡しを受けて住み始めた場合」は、

・・・住宅に係る消費税は10%であるため、贈与税の非課税限度額は、2,500万円となります。

上記のように3ヶ月違いで、非課税枠は大きく変わってしまいます。
ただし、消費税率は10%になってしまいますから、支払額は多くなってしまいます。

多少高くなっても非課税枠が多い方がいいのか、やはり消費税が上がる前の方がいいのか、検討の余地がある、ということですね。

また、経過措置により、平成28年9月30日までに住宅建築の請負契約を締結していれば、住宅の引き渡しが平成29年4月を過ぎても消費税率は8%であり、贈与税の非課税限度額は700万円となります。

個人間の売買で、中古住宅を取得する場合には、原則として消費税はかかりませんので、10%の増税枠がないことにも注意が必要です。

なお、耐震・エコ・バリアフリー住宅(良質な住宅用家屋)を、購入する場合の非課税限度額は、上記の一般の住宅の非課税額に500万円を加算した金額になります。
 
最後に、この制度を利用するための要件がいろいろとありますので、実行前に必ず専門家に相談されることをお勧めします。

編集後記

暑いと外出するもの億劫になりますが、緑の多い木陰にて、風にあたることがどれほど涼しく気持ちがよいかを最近感じました。
 
暑さとうまく付き合いながら、健康的にこの夏を過ごしたいと思います。

メルマガ【実践!相続税対策】登録はコチラ
http://www.mag2.com/m/0001306693.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る