共有不動産の売却時期【不動産・税金相談室】

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Q 相続により取得した土地を、兄弟3人で共有しています。

このたび、その土地を売却することとなり、諸条件について詰めているところですが、予定では本年12月に売買契約を締結し、翌年11月に引き渡すことで概ね決まりそうです。

この場合、本年中に売却したものとして申告をするのか、翌年に売却したものとして申告するのか、どちらの年分で申告すれば良いでしょうか。

A 不動産売買の申告時期については、原則として不動産の「引渡しの日」を基準に判定されますが、契約の「効力発生の日」で判定して申告することも認められています。

したがって、契約を締結して効力が発生した本年(平成30年)分の所得として翌年3月15日までに申告することもできますし、実際に不動産を引き渡した翌年(平成31年)分の所得として、翌々年3月15日までに申告することも可能です。

いずれか、納税者の有利な方を選択して差し支えありません。

たとえば、不動産の譲渡所得については、その所有期間が長期であるか短期であるかによって税率が異なります。

具体的には、長期の場合の税率は20%(所得税15%、住民税5%)、短期の場合の税率は39%(所得税30%、住民税9%)とされており、長期と短期とでは税率の差が非常に大きいのです(復興特別所得税を除く)。

長期と短期との判定は、売却した年の「1月1日時点」で所有期間が5年超か否かによることとされますので、ケースによっては契約日を選択したため、短期と判定されて高い税金が発生してしまうこともあるでしょう。

その他、所有期間の制限がある特例もありますので、どちらを基準に申告するのかは注意が必要です。

また、今回のご質問では兄弟3人で不動産を共有されているとのことですが、その場合「引渡日」と「効力発生日」のいずれを基準に申告するかについては、納税者ごとに判定することとされています。

つまり、兄弟3人のうちAさんは契約日を基準に本年分の所得として申告し、Bさん・Cさんは引渡日を基準に翌年分の所得として申告することもできるのです。

同じ不動産ですから、一般的には同じ年に申告されるケースも多いと思いますが、各人の所得の内容や、前述の例のように、どちらを基準にするかで有利不利が生じるケースもありますので、十分にご検討いただければと思います。

《担当:樋口》

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