実家が相続後空き家になりそうな場合 【不動産・税金相談室】

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Q 父が数年前に亡くなり、現在実家には母が1人で住んでいます。
子は私と姉の2人ですが、2人とも持ち家を持っており、実家を相続しても住むことはないと思います。そうなると母が亡くなった後は空き家となってしまい、その時は売却をしたいと考えております。
空き家の3,000万円控除もできたと聞いていますが、今から注意しておくことは何かありますか?

A 将来の相続後に空き家となってしまう土地建物について、相続後3年を経過する日の年末までに譲渡すれば、3,000万円の特別控除を受けられるという特例が、平成28年の税制改正で創設されています。

この特例を使うには、相続前にも条件があります。

まず、対象となる土地建物は、昭和56年5月31日以前に建築された家屋であることです。いわゆる旧耐震法のもとで建築された建物、ということになります。

同日前に建築と書いてはありますが、同日前に建築に着手したものも含まれることになります。

また、対象となる家屋には、相続開始の直前において、亡くなられた方が1人で住んでいた家屋が対象となります。

同居人がいた場合には、対象にならない、ということです。
これは家族であっても、一部他人に賃貸していても、それが有償であっても無償であっても関係なく、その家屋に他に誰かが住んでいたら対象にならない、とにかくその家屋に1人で住んでいた、ということが条件になります。

また、相続開始の直前において住んでいた、ということで、実際にその家屋に住んでいなければなりません。

この場合、入院していてその病院で亡くなった場合はどうなのか、ということになりますが、この場合は、その家屋に住んでいた、ということに扱われますので、ご安心ください。

ただし、老人ホームに入居していて、そこで亡くなった場合は、これは実家に住んでいた、ということにはなりません。
この場合には空き家の 3,000万円控除は使えなくなってしまいます。

小規模宅地特例の場合、老人ホームに入居していても実家は居住用と扱われますが、空き家の 3,000万円では取り扱いが違っていますので、ご注意ください。

とはいえ、年老いた親が実家で1人で住んでいる、というのは不安な場合もあるでしょうから、このような場合には老人ホームに入るのも安心の材料にもなりますので、あまり 3,000万円控除にこだわらない方が良いのではないでしょうか。

《担当:北岡》

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