遺産が未分割である場合の不動産所得について【不動産・税金相談室】

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Q 父が昨年12月末に亡くなりました。相続税の申告期限は10か月後なのですがそれまでに遺産分割が整いそうにありません。

父は賃貸物件をいくつか所有していましたので、毎年、不動産所得の確定申告をしていました。
未分割の場合の確定申告はどのようになるのでしょうか。

相続人は長男である私と弟ですが、不動産の管理は私が行っています。
私が代表して申告すればよいのでしょうか。

A まず、お父様が亡くなった日までの確定申告が必要です。
これを準確定申告といいます。亡くなった日の翌日から4か月以内に、お父様の申告を相続人がすることになります。

そして、お父様が亡くなった後の所得については、相続人全員が各自、法定相続分に応じて申告することになります。
今回の場合、兄弟それぞれ2分の1づつということになります。

不動産収入は入居者がいる限り、継続して支払われています。
相続税の申告期限までに遺産分割が整わない場合は、その不動産から生ずる所得が誰に帰属するのか、という問題が発生します。

この場合、遺産分割が整うまでは、相続人が共同で所有していることになるため、不動産所得のうち各人の法定相続分が、それぞれの相続人に帰属するということになります。

不動産管理については、ご質問者がされているとのことですが、申告については管理している方だけではなく、相続人がそれぞれ行う必要があります。

簡単に計算するならば、全体の収入と経費を計算して所得を算出し、それを法定相続分の2分の1で按分すればよいのです。

また、ここで注意が必要なのは、お父様が青色申告の承認を受けている場合です。青色申告の場合は、記帳方法や事業規模によって、所得から10万円もしくは65万円の控除が受けられます。

お父様は賃貸物件をいくつか所有されていたことから、青色申告の適用があったものと思われます。

相続があった場合、この青色申告の効力は、相続人には引き継がれません。
したがって、相続によって初めて不動産所得の確定申告をする場合などは、青色申告承認申請書を忘れずに提出することが大事です。

提出期限は亡くなった日により異なります。
今回の場合、亡くなったのが12月末ですので、翌年2月15日が提出期限となります。準確定申告の提出期限より早いことになります。

期限がかなり短いですが、この届出を提出しないと、青色申告の控除が受けられませんので注意が必要です。

また、未分割である場合には、相続人全員が提出する必要があります。

確定申告書を提出するころに気づいても、間に合わなかったという例は結構あります。その場合は、残念ながら翌年からの適用となってしまいます。

不動産所得の確定申告をしていた方の相続が発生した場合には、準確定申告書の提出や、届出関係などの手続きがいろいろあります。

まずは、専門家に相談することをお勧めいたします。

《担当:樋口》

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