相続税の取得費加算について 【不動産・税金相談室】

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Q 平成29年中に土地を1,200万円で売却しました。この土地は、前年に父の相続により取得した土地です。また、先祖代々から相続により取得しているため当時の購入価格などもわかりません。

父の相続時に相続税を納めていますので、相続税の取得費加算という特例を適用したいと考えておりますが、この特例について詳しく教えてください。

A 取得費加算の特例とは、相続により取得した財産を、一定期間内に譲渡した場合に、相続税のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算することができるというものです。

この特例を受けるためには、次の要件があります。

まず、譲渡した者が相続により財産を取得していること、その人自身に相続税が課税されていること、その財産を相続税の申告期限から3年以内に譲渡していることです。

譲渡資産の取得費に加算することができる金額は、次の計算式のとおりです。
                
譲渡した者の相続税額 × (今回譲渡した財産の相続税評価額 ÷ 譲渡した者の相続税の課税価格(債務控除前))
               
かんたんに説明すると、譲渡した者が納めた相続税のうち、この譲渡資産にかかった相続税を譲渡所得計算の取得費に加算することができるということです。

不動産を譲渡した場合には、次の算式のように譲渡所得を計算します。

譲渡価格(収入金額)-(取得費+譲渡費用)=所得金額

今回、1,200万円を譲渡価格とし、そこから取得費と譲渡費用を控除します。
この取得費は、土地を取得した時の購入価格になります。

先祖代々の相続により取得されてきたので、購入価格がわからない場合や、実際の取得費が譲渡価格の5%に満たない場合には、概算取得費を適用することが可能です。

この概算取得費とは売却価格の5%ですので、1,200万円×5%=60万円を土地の取得費とすることができます。

通常、概算取得費を適用した場合は、土地の整備費にかかった費用や相続登記費用などを、取得費に算入することはできません。

ただし、今回ご質問にある相続税の取得費加算は概算取得費とは別に考えて加算することができます。

なお、相続税の取得費加算を適用する場合は、所得が発生しなくても期限内に申告する必要があります。
その際には、相続税の申告書の添付も必要となりますのでご注意ください。

《担当:宮田》

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