不動産の譲渡と贈与について【不動産・税金相談室】

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Q 1,000万円で取得した土地を、息子(30歳)に譲りたいと思っています。専門家に査定してもらったところ、売却価格は1,500万円程度とのことです。また、相続税評価額は1,200万円です。この場合、税金面を考えると、譲渡と贈与のどちらがよいでしょうか。

A 譲渡の場合は、譲渡益に対して所得税・住民税がかかります。税金は売却価格から、その不動産を購入した時の取得費や、譲渡費用を差し引いた譲渡益が、どれくらい出るかによって、変わってきます。

贈与の場合は、通常の贈与であれば、贈与価格から110万円を控除した金額に贈与税がかかります。

また、贈与でも相続時精算課税を使えば、2,500万円までの贈与についでは、贈与税はかかりません。ただし、その贈与財産については、相続の際に、相続税が課税されます。

今回の場合、売却価格から取得費を差し引いた譲渡益は500万円です。
所有期間が5年超の土地であれば、所得税・住民税は20%となりますので、税金は100万円となります。

贈与の場合は、親からの贈与ですので特例贈与となり、贈与税は次のとおりとなります。
(1,200万円-110万円)×40%-190万円=246万円

以上のとおり、譲渡と通常の贈与の場合、単純に税金面だけ考えれば、譲渡の方が得策ということになります。ただし、それだけの資金負担を息子さんができるかどうか、という問題はあります。

また、親子間の資産移転で、どちらの場合でも、これだけの税金を払うのはもったいないということもあるでしょう。

ご質問者が他の資産も含め、どれだけの財産を持っているかにもよりますが、この土地をどうしても、息子さんに譲りたいたいということであれば、ここは、相続時精算課税贈与を使った方がよいのではないでしょうか?

相続時精算課税を使った贈与の場合は、2,500万円まで非課税ですので、贈与の際は、税金はかかりません。ただし、前述のとおり、相続が発生した際には、相続財産に含まれることも、考えておかなければいけません。

なお、親子間の譲渡の場合でも、時価よりも著しく低い金額で土地の売買を行うとその差額が「贈与」とみなされ、贈与税の対象となってしまいます。
そのような低額譲渡は、検討外とした方がよいでしょう。

《担当:宮田》

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