埋蔵文化財包蔵地の相続税評価【不動産・税金相談室】

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Q 前号では、重要文化財建造物とその敷地の評価について取り上げられておりましたが、我が家が所有している土地の中に、文化財が埋蔵されているものがあります(埋蔵文化財包蔵地)。

この場合、相続税評価にあたって控除を受けることができるのでしょうか。

A 遺跡・遺物など、地中に埋もれた文化財の存在が知られている土地(地域)を「埋蔵文化財包蔵地」といい、発掘調査費用のうち一定の金額をその土地の評価額から控除することが認められています。

そもそも、埋蔵文化財包蔵地では、文化財保護法により開発事業を行うにあたって事前の届出が必要なほか、新たに遺跡等を発掘した場合にも届出等が求められるなど、一定の制限が設けられています。

そして、開発事業の届出により、文化財を保護する上で必要があれば発掘調査等を行うこととなるわけです。

発掘調査にかかる費用については、その土地が所在する自治体によって取り扱いは異なりますが、原則としてその土地の所有者・開発事業者等が発掘調査費用を負担することとなります。  

このような土地ですから、相続など税務上の評価にあたって通常どおり評価して良いものか疑問もあるでしょう。

これに関して、平成20年に国税不服審判所から「発掘調査費用の額の80%相当額を控除して評価することが相当」との裁決がでており、現在はこの取り扱いに基づいて評価することが一般的です。

埋蔵文化財包蔵地に該当するか否かについては、各市区町村の教育員会あるいは文化財等を所管する部署に照会して確認することができますから、事前にご確認頂きたいと思います。

なお、前回のメールマガジンで紹介した重要文化財建造物の件数は2,445件(4,775棟)ですが、埋蔵文化財包蔵地は全国で約46万ヵ所あり、毎年9千件ほどの発掘調査が行われているようです(文化庁ホームページより)。

《担当:樋口》

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