戸建て貸家が相続時空き家になっている場合【不動産・税金相談室】

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相続

Q 先般亡くなった父親が、戸建ての貸家をいくつか賃貸していたのですが、その内1棟が父が亡くなる1か月程度前に、賃貸契約が終了して空き家になってしまいました。その後、不動産屋さんを通じて新たな賃借人を募集していますが、まだ決まっておりません。
この場合、その土地や家屋の評価は、貸家として評価できるでしょうか?

A 貸家の場合の相続税評価ついては、土地は貸家建付地、建物は貸家として、自用の土地や建物の評価額から、評価減をすることができます。

その計算方法は、次のとおりです。

・貸家建付地=自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
・貸家 = 自用家屋評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)

自用の土地、家屋の評価額にカッコ内の計算による評価減割合を乗じて、低い価額で評価することができるのです。

このカッコ内の最後に賃貸割合を乗じていますが、これはアパートやマンションなどの場合に、全体の内相続時に賃貸されている割合を表しています。
さらにこの賃貸割合については、相続時に一時的に賃貸されていなくても、過去継続して賃貸をしており、空室について新たな入居者を募集している状況であれば、賃貸しているものに含めて構わない、という取り扱いがあります。

したがって、アパートやマンションの一部が空室であっても、それも含めて土地建物の評価減ができることになります(もちろん、個別の状況によっては判断は変わってきますが)。

ただし、この賃貸割合については、アパートやマンションを想定したものであり、戸建ての場合を想定したものではありません。一時的に空室になっていた場合の賃貸割合の取り扱いも、その延長にあります。

そう考えると、戸建ての貸家の場合は、そもそも一時的に空室であった場合の取り扱いの範囲に入らないと解されるため、相続時の状況だけで判断されることになります。
したがって、相続時に空き家である建物およびその敷地については、自用建物および自用地として評価するのが妥当と考えられます。

この点は、個別の状況等を踏まえた判断が難しい面もあるため、相続時の状況や専門家の意見も含め、慎重にご検討いただければと思います。

《担当:北岡》

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