非居住者が国内にある土地を売却した場合【不動産・税金相談室】

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土地建物所有者

Q 現在、アメリカに居住して10年ほど経つのですが、日本国内に所有している土地を売却することにしました。売却にあたっての課税関係について教えてください。

A まず、生活の拠点がアメリカになりますので、非居住者に該当します。
非居住者に該当する場合は、日本国内で生じた所得に限って所得税を納める義務があります。
今回、日本国内に所有する土地を売却するとのことですので、アメリカで生活をしているといえども、譲渡益が出る場合は、日本で確定申告をする必要があります。

非居住者が日本国内の不動産を売却した場合、まずは、購入者側に源泉徴収が必要になるかどうかを、考えなければなりません。
この場合、「購入者が個人であること」、「購入者本人または購入者の親族の居住用であること」、「購入価格が1億円以下であること」の、すべての要件を満たせば、源泉徴収は必要ありません。

1つでも満たされなければ、10.21%の源泉所得税を預かって(差し引いて)売主に購入代金を支払うことになります。
購入者が預かった源泉所得税額は、購入代金を支払った翌月10日までに税務署に納付します。

売主側に話しを戻すと、仮に源泉所得税額が差し引かれて売却代金の入金があった場合でも、差し引かれた源泉所得税については、確定申告をすることにより精算されます。

譲渡所得税の計算は、居住者の場合と特に変わりはなく、譲渡代金から取得費・譲渡費用を差し引いた金額に、税率を乗じて計算します。
なお、税率は譲渡した年の1月1日において、その土地の所有期間が5年を超えていれば、所得税については、15.315%となります。

今回は、居住用不動産の譲渡には該当しませんので、特別控除等の特例の適用はありません。
なお、譲渡所得金額がマイナス(譲渡損)になった場合には、基本的に確定申告をする必要はありません。ただし、源泉所得税が差し引かれている場合には、確定申告をすることによって、その分の還付が受けられます。

住民税については、譲渡した年の翌年1月1日に日本国内に住所を有していれば5%の税金がかかります。今回のケースは、譲渡した年の翌年も引き続きアメリカで生活されることと思われますので、住民税はかかりません。

申告・納税に関しては、日本に住んでいる親族の方などに納税管理人になってもらうことで、本人に代わって納税管理人が執り行うことになります。現在は電子申告が当たり前の状況になりましたので、非居住者の方の確定申告もスムーズにできるようになってきています。

《担当:利根川》

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