利用価値の著しい低下について【実践!相続税対策】第205号

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皆様、おはようございます。
資産税チームの高橋貴輝です。

現在、弊社の資産税部では、将来の相続税についてお悩みの方を対象に、無料の会員制サービスを検討しております。

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正式に発足しましたら、皆様にも改めてお知らせいたしますので、ぜひご加入いただければと思います。

ということで、本日も「実践!相続税対策」よろしくお願いいたします。

利用価値の著しい低下について

今回は、土地の評価に関するお話です。

土地の評価方法は、財産評価基本通達というルールに細かく規定されています。

しかしながら、当然、土地というのは、全国津々浦々、その特徴も様々で、千差万別です。

ということは、当然、財産評価基本通達では、そのすべてを規定することはできません。

そこで、このような場合に対処するため、国税庁では、タックスアンサーというところで、

「利用価値(売却価値)が著しく低下した宅地については、10%の評価減をしていいですよ」

という取り扱いを定めています。

詳細な解説は割愛させていただきますが、この取り扱いにより、財産評価基本通達で規定されている方法以外にも、様々な理由から、土地の評価減をすることができます。

いわば、税理士の腕の見せ所の一つとも言えるかもしれませんね。

国税庁では、同タックスアンサーで、具体例として、次のようなものを例示しています。

 1.道路面や付近の宅地からの著しい高低差
 2.甚だしい凸凹
 3.甚だしい振動
 4.騒音、日照阻害、悪臭、忌み地(墓地と隣接している土地)

これらはもちろん例示であるため、これら以外でも、売却価値が下がるような理由があれば、10%の評価減が可能です。

(ただし、路線価に既に反映されている場合は、さらに10%の評価減はできませんので、慎重な判断が必要です。)

また、この取り扱いには、『10%を超えて評価減をすることができない』という考え方もあります。

つまり、たとえば、「高低差」があり、さらに「騒音」がある場合でも、その評価減は20%ではなく10%であるということです。

私も、ある種の常識的な考え方として、そのように教わりました。

しかし、本当にそうなのでしょうか?
 
「高低差」だけの土地と、「高低差があり、さらに騒音がある土地」とで、評価減が同じ10%というのは、明らかに不合理です。

さらに、財産評価基本通達の1(3)というところには、

「財産の評価に当たっては、その財産の価額に影響を及ぼすべき”すべての”事情を考慮する」

とあります。

”すべての”事情を考慮するのであれば、上記のような場合は、当然20%の評価減をしなければ、”すべての”事情を考慮したことにはならないです。

そこで、よくよく調べてみると、非公開ではありますが、仙台国税不服審判所の裁決事例に、「元墓地であること」、「騒音・振動」、「日照・眺望」を理由に、合計30%の評価減を認めた事例がありました。

また、上記以外にも、20%以上の評価減を認めた裁決事例は複数発見されました。

このように、「著しい利用価値の低下」による評価減は、20%以上の減額幅も可能なのですが、なぜか「10%が限度」という勘違いが、世の中(の専門家)に広まってしまっているようです。

この件で、税務署と事前協議した際、税務署の方もやはり最初はそう思っていたようです。
(その後、上記のような主張をしたところ認めていただけました)

どれぐらいの方が、勘違いされているかは定かではありませんが、もし、皆さんがお願いした税理士さんが、このような勘違いをされているようでしたら、ぜひこのメルマガを見せてあげてください。

編集後記

先日、父の還暦のお祝いで久しぶりに実家に帰りました。
父と会うのは数年ぶりでしたが、元気そうで何よりでした。
また、久しぶりに父の口癖(「極論すると」が口癖です)を聞き懐かしい気分になりました。

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