法人で平成21年・22年に取得した土地【不動産・税金相談室】

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Q 以前に個人が平成21年・22年に取得した土地について、その所有期間が5年を超えてから譲渡した場合に、譲渡所得から1,000万円を控除できる特例がある、というQ&Aがありました。

私どもは、同族会社で不動産賃貸業をやっていますが、ちょうどその頃に購入した土地があり、今年あたり売ろうかと思っています。昨今、東京の不動産価格は上がっており、売却益が出そうです。

上記の特例は、法人では使えないのでしょうか?

A 結論から言えば、法人でも同様に使うことができます。

この特例は、平成20年におきたリーマンショックを契機とする経済対策として、土地等の需要を喚起するために創設されたものです。
したがって、個人でも法人でも土地を買ってもらって経済を活性化したいということですので、個人法人の区別はありません。

この特例を使うには、いくつか注意点があります。まず、売却の時期です。
対象になるのは、取得をした日の翌日から、譲渡をした日の属する年の1月1日までの期間が、5年を超える土地です。

たとえば、平成21年3月31日に取得した土地は、翌日は4月1日でそこから起算すると、1月1日で5年を超えるのは、平成27年1月1日となります。
平成26年4月1日で満5年を超えますが、対象になるのはあくまで、平成27年1月1日以降ですので、要注意です。

ですので、平成21年に取得した土地は、今年の1月1日以降に譲渡すれば特例を受けられる、ということになります。平成22年に取得した土地は、来年の平成28年1月1日以降売却すれば、特例を受けることができます。
事業年度などではなく、売却した時期で特例を受けられるかどうかが、決まってきますので、ご注意ください。
なお、いつまでに売らなければいけない、というのはありませんので、将来売る時まで、この特例があることを覚えていないといけないですね。

また、この特例は棚卸資産になっている土地は、対象になりません。
すなわち、販売用の土地は対象外、ということです。自社用に使っていたり、賃貸している物件は、適用を受けられることになります。販売用なのだけれども、なかなか売れなかったので賃貸しているなど、用途があいまいな資産は、売却する予定があるのであれば、きちんとした経理区分にしておくことが大事です。

なお、特例の対象になるのは土地または土地の上に存する権利(借地権など)ですので、建物は控除の対象になりません。
さらに、法人と特殊の関係のある個人または法人から取得した土地や、合併、分割、贈与、交換、現物出資などにより取得した土地も、対象になりません。

控除になる金額は、特例の対象となる土地の売却金額から、取得価額(簿価)および譲渡経費などを差し引いた売却益と、1,000万円のいずれか低い金額となります。すなわち、最高1,000万円まで所得から控除できる、ということです。

最後に、この1,000万円の控除を行うには、法人税の申告書に控除する金額を記載し、その計算の明細書を添付する必要があります。すなわち、自分または顧問税理士さんが、やらなければ自動的に控除されるわけではない、ということです。対象になる方、法人は是非ご注意ください。

《担当:北岡》

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