平成21年、平成22年に先行取得した土地等【不動産・税金相談室】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
b4fdfa369391566ebe2bef443486fc95_s

Q 不動産賃貸業の一環として、平成21年中に取得した土地があります。

購入の際に、「この購入した土地を“先行取得土地等”として届出ておけば、今後、他の事業用の土地を譲渡した場合に、課税の繰延べができる」と、アドバイスを受け、税務署に届出書を提出しておりました。

しかしその後、他の事業用の土地等を譲渡する機会はなく、購入をした土地についても、譲ってほしいという方が現れたので、近いうちに譲渡する予定です。

届出を出している土地の譲渡となるのですが、通常の土地譲渡として申告をすればよろしいでしょうか?

A 先行取得土地等として届出をした土地であっても、譲渡に際しては、通常の譲渡所得申告を行うことになります。

ただし、譲渡をした土地等が、3月27日号でお伝えした「土地等の長期譲渡所得の1,000万円特別控除」の要件を満たしているものである場合には、今回の譲渡所得の申告の際に、1,000万円の特別控除を受けることが可能となります。

ご質問にある「先行取得土地等の特例」とは、上記「1,000万円特別控除」と同様、平成21年度税制改正において、景気回復促進のために創設された制度で、次の要件を満たすものをいいます。

イ、平成21年1月1日から平成22年12月31日までに、個人事業者が土地等(棚卸資産および雑所得の起因となる資産を除く)を取得

ロ、取得年の翌年3月15日までに、先行取得土地等として税務署に届出

ハ、取得年の翌年以後10年以内に、他の事業用の土地等を譲渡

 
上記要件を満たした場合に、上記ハ、の譲渡所得の計算において、その譲渡益の80%(先行取得土地等の取得価額を限度)を、減額した金額で譲渡所得の計算ができる、というものです。

(注)先行取得が平成22年のみの場合は、上記割合は60%となります。

この減額された金額は、先行取得土地等の取得価額から減額することになります。そのため、先行取得土地等の取得価額が少なくなり、この土地を譲渡した際に、税金が多くかかることになります。

すなわち、この特例は「課税の繰延」ということになります。

ご質問者のように、届出をした先行取得土地等自体を譲渡する場合には、「課税の繰延」の適用にかえて「1,000万円の特別控除」を、受けることができます。

ただし、先行取得土地等を譲渡してしまった後に、他の事業用土地等の譲渡をしても「課税の繰延」の適用は受けられませんので、譲渡に際しては十分注意してください。

《担当:後藤》

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る