不動産所得の損失と不動産の譲渡所得との損益通算【不動産・税金相談室】

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Q 今年、不動産を売却することになり、かなりの譲渡益が出るのですが、不動産所得はマイナスとなり、また、過年度から繰り越している純損失の金額もあります。これらの損失は、不動産の譲渡益と相殺(損益通算および繰越控除)することができるでしょうか?

A 不動産を譲渡した時の損失は、平成16年度以降、他の所得とは損益通算できなくなりました。譲渡損が大きくなることが多く、税金を極端に減らすことになってしまうからです。

この改正は、平成15年12月に発表され、当時はかなり急な話しでビックリしたものです。不動産の含み損を他の所得と相殺するには、平成15年中に売らなくてはいけないと、2週間くらいの間にあわてて不動産を売る方もいたくらいです。

そのようなニュースになったので、不動産の譲渡損は他の所得からは引けない、ということはかなり知られていると思います。

ところが貴殿のご質問のように、逆に不動産の譲渡益が出て、事業所得や不動産所得がマイナスになった時は、これは相殺できるのではないかと思われている方も多いようです。

不動産の売却損は大きくなる可能性があるので、極端に税金を減らすことになるのでダメということはわかった。
でも、事業所得や不動産所得の損失は、それ程大きくなることはあまりないので、課税上の弊害もなく、不動産の売却益と相殺してもいいのではないかと、思われがちです。

実は、この場合も損益通算はできなくなっています。上記と同じ平成16年度より改正されています。また、前3年以内の損失で今年に繰越されてきている純損失も、不動産の譲渡益から控除することはできません。

勘違いのないよう、ご注意ください。

《担当:北岡》

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